働く人を守る労働基準法が40年ぶりに改定されます

働く人の健康を守る労働基準法の改定が40年ぶりに進められています
40年ぶりに改定される働く人を守る労働基準法の2026年改正案は、今回の通常国会への提出が見送られましたが、改正は継続して検討中で、2027年には改定される見通しです。今後は、さらに労働者の心と身体を確実に守るための健康経営がより企業経営に求められます。企業経営者の方々は今から確実な準備を進める必要があります。

40年ぶりの労働基準法の改定のゆくえ
厚生労働省は2026年通常国会への改正法案提出を見送りました。背景には、深刻な人手不足と生産性向上の両立という課題があり、政府は単なる規制強化ではなく、企業の活力を損なわない形での労働時間規制の再検討を指示しています。

今回の改正によって労働者の処遇改善のために、長時間労働やサービス残業を防ぎ、有休休暇の確実な取得を実現し、確実な労働対価が支給されることに結びつくことになる、改正案の大枠は変わらず、2027年以降の段階的施行が見込まれています。
詳細参考情報:労働基準法の改正案審議報告(厚労省:第57回労働政策審議会)
労働基準法改定の検討項目
改正案は「従業員の健康確保」と「多様な働き方への対応」を中心に議論されており、特に企業経営者が対応すべきポイントは以下の通りで、自組織にとって、今後どのような対応が必要となるのかを検討するためには、まずはその影響度をチェックすることが必要です。

- 連続勤務の上限規制
現行法では、これまで理論上は24日間の連続勤務も可能な状況にあり、長時間労働のリスクを指摘されていましたが、改正案では13日を超える連続勤務を禁止し、休日のない過重労働防止を目的としています。
- 勤務間インターバル制度の義務化
終業から次の始業までに原則11時間の休息時間を確保する制度で、長時間労働による疲労蓄積を防ぐことを目的としています。導入が難しい企業には経過措置や代替措置も検討されています。
- 法定休日の明確化
企業は法定休日を事前に特定し、労働者に分かる形で示す義務が課されます。これにより休日労働の割増賃金計算や振替休日の運用が適正化されます。
- 週44時間労働の特例廃止
これまで小売業などに認められていた、40時間を越える変形労働時間制の特例が見直され、労働時間管理の厳格化が進められます。
- 副業・兼業の労働時間通算ルールの見直し
副業などの、複数の勤務先での労働時間を通算して管理するためのより合理的なルールが検討され、過重労働防止と健康確保に対応します。
- 年次有給休暇の取得ルールの明確化
派遣社員を含めて、すべての労働者が持つ有給取得の権利としての、時間単位での取得拡大や、曖昧な有休取得時の賃金算定ルールを見直し、労働者にとって給与減にならないように検討されています。
- 「つながらない権利」の指針策定
医療現場やITシステ管理の現場などでは、勤務時間外においてのトラブル対応要員を明確にする等によって、労働者が勤務外に業務連絡から解放される権利の指針が示される予定です。

企業への影響と対応
改正案はまだ法案として成立していませんが、施行までに1〜2年の準備期間が必要であるため、企業は早期に対応策を検討することが推奨されます。特にシフト勤務や変形労働時間制を採用する医療・介護・小売・製造業では、勤務シフト表や就業規則などのドキュメント見直し、労働時間管理などのシステム整備などが必要な対応となります。

労働者のモチベーションを高め企業を成長させる法改定
今回の40年ぶりの労働基準法改定は、働く方々の健康を守るり、企業を成長させる大きな職場改善といえます。
改定によって、労働者の健康を重視し、処遇改善に向けた企業の取組みとしての、健康経営がより重視される社会変革が期待できます。

それは、働く人が健康で生き生きと活躍できる職場環境づくりとなって、働く人々のモチベーションを高め、職場のパフォーマンス向上が期待できることで、Googleなどの企業成長となった「職場の心理的安全性」※ を高めることで、確実な企業成長に結びつく大きな機会といえます。

※参考情報:職場の心理的安全性とは(長谷川メンタルヘルスケアセンター 発信ニュース記事)
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