■ 精神分析的療法

過去のつらい体験があたたを左右している場合があります。あなた自身にも意 識のないこころの奥に潜む部分を徐々に究明し、それを徐々にあなた自身が受け入れられるようにこころの成長をサポートします。 例えば、子供時代のいじめによるトラウマがあなたに存在する場合、子供の頃うけたいじめの原因が、あなたの何気ない一言であったと子供のころから、思い込んでいた場合には、その言葉にかんする場面でのコミュニケーションや、その体験と類似の相手とのコミュニケーションにおいて、自分では意識していない、異常な緊張がおきることがあります。その場合には、あなた自身がその事に気がつき、成長した大人の考えて、その場面を慎重に再体験することで、そのトラウマを解消することが可能です。しかし、性急な接近は危険であり、充分な整理とそれに耐えられるこころの成長が必要です。

■ 認知行動療法

 あなたの悩みの症状に焦点をあてて、それにダイレクトに働きかけます。対人 関係で悩むあなたには、あなたの思考の勘違いが行動に悪い影響を与えている場 合があります。その考えを指摘し、それを改められるようサポートします。それ は、新しいあなたに気づくお手伝いです。
 これは、メールカウンセリングに最も適したした手法のひとつであり、視線恐怖や対人恐怖の場合にには、その元になっている認知のズレをメールによるインタビュー質問から探し出し、その間違った考えを修正し、行動課題の実践で克服を目指します。

■ EMDR療法

面談カウンセリングでは、EMDR International Associationの認定した正式なEMDRトレーニングを受けたセラピストによるケアを実施しています。
EMDRは眼球運動による脳神経学的な治療であり、脳が本来持っている心理的ストレスに対する処理能力(再生化)を眼球の動きから加速させることができます。同時に安心できる癒されるセーフティーイメージと、治療目標である目指す自分自身の姿であるポジティブターゲットイメージをインストールし、比較的短期間に虐待体験などのストレスを軽減させます。
 メール相談では、当センター開発のブリーフセルフEMDR(このプロトコルはEMDR生みの親であるPrancine Shapiro, PhD.が提唱するセルフで安全感覚を得るためのSelf-Directed Use for Stress Reductionのプロトコルをベースにしたものです。)の実施方法を指導し、リソース面談ではカウンセラーが直接その方法を教授します。
 EMDRケアは万能ではなく、あなたの状況を詳しく把握し、充分な状況分析により、効果が得られそうかどうかの慎重な判断が必要です。

■ 臨床心理催眠(ヒプノセラピー)自己催眠誘導

 なにげない行動や習性は、あなたの意識していない潜在意識領域の影響を強く受けます。潜在意識は、批判機能が無いため想像力によるイメージを映像として自然に受け入れます。あなた自身がなりたい理想の姿を思い浮かべ、それを潜在意識にインストールすることで、あなた自身をあなたの求める方向へと即効的に変化させることが可能です。
 しかし、その効果は本人の無意識をすでにコントロールしている過去のトラウマ体験や、すでに織り込まれているまちがった観念や信念が存在しているかどうかに大きく影響されます。
 その場合には精神分析的ケアや認知療法的ケアを、さらには別途EMDRなどのケアと複合的に進めることが重要なケアステップとなります。(EMDRは催眠の一種ではなく、また催眠療法とEMDRは忌避関係にあり注意が必要です。)

■ プレイセラピー

 被虐待体験を持った児童には、遊びのなかで本来の自分自身を取り戻すことに より苦しかった出来事を受け入れる準備ができます。そしてカウンセラーとの関 わりのなかで、それを乗り越え、生きる喜びを取り戻すサポートをします。

■ ソシアルスキルトレーニング(SST)

 生きるためには、スキルが必要です。そのスキルは本来家庭で、学校で、地域 社会で習得すべきものですが、日本の現代社会では、その習得には充分な状況で はありません。いつからでも遅くはありません。自分のスキルの不足に気づくこ ととができれば、自分自身の学習意欲だけです。あなたの学習をサポートします 。
 例えば、人間関係を傷つけない断り方や、相手にとって不利なことをお願いする場合の方法など

■ 来談者中心療法(The Client Person-Centred Approach)

C.ロジャーズによるカウンセリング理論であり、すべてのカウンセリング手法に共通して必要となる基本条件(必要最小限にして絶対要件)で、忘れてはならないカウンセラーの基本的態度が含まれてます。下記に原文で記載。
"For constructive personality change to occur, it is necessary that these conditions exist and continue over a period of time.
1. Two persons are in psychological contact.
2. The first, whom we shall term the client, is in a state of incongruence being vulnerable or anxious.
3. The second person, whom we shall term the therapist, is congruent or integrated in the relationship.
4. The therapist experiences unconditional positive regard for the client.
5. The therapist experiences an empathic understanding of the client’s internal frame of reference and endeavours to communicate this experience to the client
6. The communication to the client of the therapist’s empathic understanding and unconditional positive regard is to a minimum degree achieved.

No other conditions are necessary. If these six conditions exist and continue over a period of time, this is sufficient. The process of constructive personality change will follow." Rogers, (1957)

■ リラクゼーションの手法

Relaxation(リラクセーション)は、くつろぎ、緊張・筋肉・精神の緩みと訳され、身体と精神の緊張状態、不安な状態を緩和する意味合いをもちます。 リラクセーション法とは、緊張の緩和を促すために、筋肉の緊張を和らげると同時に、呼吸を整え、心身を安らいだ状態にするためのメンタルヘルスケア技法のことです。

■自律訓練法
自律訓練法は、ドイツの精神科医シュルツ(Schultz, J. H.)によって体系化されたもので催眠療法の一種です。自己催眠により意識的にリラックス状態をつくり、自律神経のバランスを回復させます。実施する場合はソファーなどでゆったりとした姿勢や、就寝前の仰向けに寝た状態で行います。軽く目を閉じた状態で、次の8つのステップの自己暗示の言葉を心の中で唱えます。一回は3~5分程度で、一日に2~3回を休憩時間やちょっと時間のある時に実施します。


1.準備段階として「私の心はリラックスして心がとても落ち着いている」
お花畑や高原、海岸などで美しい景色を眺めていることをイメージし、リラックスできている自分を感じます。

2.右腕が重たい→左腕が重たい→両脚が重たい
身体の力を抜くことによって、地球の重力に対抗して自分の身体を支えている筋肉の力を抜くことで、腕から脚にかけての重みを感じます。


3.右手が温かい→左手が温かい→両脚が温かい
大好きな温泉の露天風呂に入っているイメージや、地中海の海岸で太陽の温かな日差しを浴びて身体が温まっている様子をイメージして、その温かさを身体を感じます。

「心臓が規則正しく脈をうっている」
自分の身体全体が正常に機能していることをイメージして、自分の身体全員に酸素と栄養をたっぷりと含んだ血液が全身に巡っていることをイメージします。

5.「楽に息をしている」
自分自身の呼吸が酸素をたくさん取り込み、肺がきちんと機能していて、身体全身の隅々まで酸素が十分に届けれれていることをイメージします。

6.お腹が温かい
正しい呼吸で酸素が十分に身体に取り込まで、肺の機能と心臓の正しい機能で全身に酸素が送られていることで、お腹がポカポカと温かくなってきたことを実感します。

7.額が心地よく涼しい
酸素が頭に送られて、脳機能が正常に機能し、そよ風で額が涼しくなって、心地よい状態にあることをイメージします。

8.消去動作で終了する
自己催眠状態から醒めるため「消去動作」を行って終了します。入眠前であれば、消去動作はせずにそのまま眠っても大丈夫ですが、仕事の合間などの場合には、両手を強く握ったり、開いたり、両手を上げて大きく伸びをしたり、肩や首を大きく回すなど、意識や筋の状態を通常レベルに引き上げるための動作です。

■その他リラクゼーションメソッド

■インナーチャイルド法

■ポジティブイメージのインストール法

■タッピング法

気分を晴らす軽い運動 (近所の公園などでのお散歩)

■気持ちを整える呼吸法

イメージ内観法