勤め先が「ブラック企業」だと認識する社員の6割が転職希望!(職場改善が急務)

「働く人を大切にする企業」への職場改善が急務です
連合の研究機関による調査では、勤め先が「ブラック企業」だと認識する民間企業の社員が全体の2割を占めており、そのうちの6割超の人が転職を希望していると報告しています。それは、3人に2人が転職を考えるほどに、多くの就労者が劣悪な職場での就労を余儀なくされている現状を示唆しています。この状況は、企業としての社会的な信頼回復のためにも、「働く人々を大切にする」職場改善が急務といえます。

民間企業に勤める約4,000人へのアンケート調査結果では、全体の21%の従業者が、自分が勤める職場は「ブラック企業に該当する」と回答しており、働く人にとって厳しい職場環境でストレスを抱える勤務を余儀なくされているといえます。そして、ブラック企業と認識する職場で働く従業者のうち65%以上の従業者は「会社を変わりたい」という転職を希望しています。
このことは、問題を放置する職場は人材流出による高い離職率に結びつき、企業経営の安定と発展を脅かします。さらにはブラック企業という悪評がSNSで拡散されることで新規採用者から敬遠されることで人材確保が困難となります。
地域社会に信頼される企業として存続するために「働く人を大切にする企業」としての職場改善が急務となっています。

従業者約4,000人の2割超が、勤め先を「ブラック企業」と認識
連合の研究機関である連合総合生活開発研究所の2025年の第50回労働者短観調査では、民間企業に勤める約4,000人の従業者のうち、勤め先が「ブラック企業」にあたると回答した人の割合は100~999人規模企業の従業者では24.8%を占め、99人以下業の中小企業の従業者では21.0%を占めています。

それは、勤め先がブラック企業にあたると回答した人が2割を超える状況にあり、働く人に厳しい職場環境の存在を示しています。それは、正社員と非正社員をあわせた全従業者の4~5人に1人がブラック企業に該当する厳しい職場で働くことを余儀なくされている職場実態を表しています。
①引用参考情報:連合総研 第50回勤労者短観「勤労者の仕事と暮らしについてのアンケート」調査報告書(連合総合生活開発研究所)2025年12月リリース
②参考情報:厚労省「令和7年度労働経済の分析」

勤め先が「ブラック企業」と認識する従業者の6割は「働きがい」を感じてない
勤め先を「ブラック企業」だと思う正社員の56.5%、非正社員の62.7%は「働ぎがいを感じない」と回答しており、モチベーションが低い状態で業務を遂行しており、企業としての組織パフォーマンスに悪影響を及ぼしていることが推察できる。

勤め先が「ブラック企業」だと認識する従業者の3人に2人が転職を希望
勤め先が「ブラック企業にあたる」との認識を持つ正社員の65.7%、および非正社員の65.6%が「今の会社を変わりたい」との回答で、従業者の3人に2人が転職を考えています。そのことは、従業者が「勤め先がブラック企業にあたる」という認識を持つことは、転職を検討する大きな要因となっていることを表しています。

「ブラック企業」だと認識される企業は、SNSの悪評拡散で採用難に陥る
ブラック企業と認識される企業では、短期間で辞職する従業者が多く、人材が定着しないことで、慢性的な人手不足といえる離職率が高くなります。

インターネットで瞬時に情報拡散される現代社会では、ブラック企業から脱出して、新たな職場に向けて転職する従業者たちが、「〇〇社におけるブラック企業の実態」としてSNS発信することで、瞬時に情報拡散することが可能です。その結果、ブラック企業だという大きな風評被害に結びつき、新規採用の応募者から敬遠されることで人材確保が厳しくなる危険性を常に抱えてるといます。

この人材不足の時代にあって、さらに追い打ちをかけるように、求職者が激減するという、人材不足の負の連鎖に陥る恐れがあります。
職場の違法状態は2割弱(19.2%の職場に違法あり)
民間企業の4,000人の従業者が、過去1年間に勤め先で、従業者にたいする「何らかの違法状態があった」との認識している人の割合は19.2%で、2割弱の従業者が勤務する企業に違法状態があったとしている。また、99人以下の企業では21.2%と中小企業に高い状態にある。
その理由のうち「残業代の未払い」が12.5%と一番多い。

職場の問題状況は4割強(44.0%の職場に問題あり)
民間企業の4,000人の従業者が、過去1年間に職場で「何らかの問題状況があった」と認識している人の割合は44.0%で、4割強の従業者が勤務する企業に違法状態があったとしている。また、100~999人の企業では50.8%と高い状況にある。
理由のうち「短期間で辞めていく人が多い」が34.1%を占める。

「勤め先がブラック企業」にあたると認識した理由
ブラック企業だと認識した従業者の60%以上が、認識理由として、残業代の未払い、有休取得ができないなど「従業者への違法状態」などが過去1年間にあったと回答しています。
また同様にブラック企業だと認識した理由として、「従業者への問題状況」として、短期間で辞めて行く人が多い事や、職場で暴力やパワハラ・セクハラが放置されているなどが過去1年間にあったと回答しています。

「勤め先はブラック企業だ」と認識した理由の「違法状態」とは
民間企業の従業者約4,000人のうち、勤め先が「ブラック企業」だと認識した理由として、過去1年以内に、「残業代の未払い」や「有休取得できない」などがあり、労働基準法などの遵守すべき法律から逸脱した違法状態を挙げた人が6割を超えており、下記のような回答がある。
- 「支払うべき残業代の未払いがある」(67.5%)
- 「産休・育休休暇中や労災休業中の解雇がある」(67.4%)
- 「有休休暇を取得できない」(63.9%)
- 「社会保険の加入資格がある人の未加入がる」(63.3%)
- 「雇用保険の加入資格がある人の未加入がある」(61.9%)
- 「業務中のケガ・病気を健康保険で処理することを指示する」(62.5%)

問題状況があったと回答した人の5~6割が「勤め先はブラック企業だ」と認識した理由の「問題状態」とは
民間企業の従業者約4,000人のうち、勤め先が「ブラック企業」だと認識するした人の理由として、「職場で暴力が放置されている」、「パワハラ、セクハラが行われている」、「嫌がらせの配置転換などがある」などの問題状況が過去1年間にあったとした回答が5割~6割あり、「短期間に辞める人が多い」を理由に挙げた人は約4割ある。
- 「職場で暴力が放置されている」(66.4%)
- 「嫌がらせの配置転換・転勤・出向がある」(65.7%)
- 「自主的な退職に追い込む」(64.6%)
- 「セクハラがある」(64.2%)
- 「普通では達成できないノルマが課せられる」(62.8%)
- 「退職を申し出ても辞めさせてもらえない」(61.1%)
- 「採用前に提示された労働条件と異なる」(57.0%)
- 「パワハラがある」(51.0%)
- 「短期間に辞める人が多い」、(39.7%)

「働く人を大切にする」ための職場環境の改善が必要です
従業者にブラック企業だと思わせるような職場環境に大きな問題がある職場は「働く人を大切にしない企業」だとして、人材確保が難しく地域社会から敬遠されることになります。

企業は、常に職場環境の実態を確認し、従業者にとっての違法状態や職場の問題状況の有無を点検し、問題がある場合には速やかに是正するための改善に取り組み、働く人々が高いモチベーションで、高い組織パフォーマンスを発揮できるように、従業者が安心できる「働く人を大切にする職場環境」を作り出すことが必要です。
「働く人を大切にする企業」が高い組織パフォーマンスを発揮する
企業はこれらの違法状態や問題状況を是正・改善し、働く人々が高いモチベーションで能力を発揮できるように、従業者が安心できる「働く人を大切にする職場環境」を作り出すことが必要です。

それにより企業は、近年の人材確保が難しい時代であっても、優秀な人材を確保することが可能となり、高い組織パフォーマンスを発揮し、地域社会に受け入れられる信頼できる企業として、社会に貢献する企業として、永続的な発展を実現することができます。
一般社団法人メンタルケアサポート会を運営母体とする長谷川メンタルヘルスケアセンターでは、非営利公益事業の社会貢献活動として、働く人を大切にする健康経営を支援しています。とくに改善コストが限られている中小企業経営者の方々からの、職場改善のご相談にオンラインリモート会議での無料で対応しています。
参考情報:一般社団法人メンタルケアサポート会の経営相談受付のご案内

参考情報:連合総研
※連合総研とは、(ホームページより抜粋)
「連合総合生活開発研究所(以下、連合総研)は、働く者のシンクタンクとして1987年12月1日に発足しました。翌年には、経済企画庁(現内閣府)・通商産業省(現経済産業省)・厚生省・労働省(現厚生労働省)共管の財団法人となり活動を続けてきました。2011年4月1日からは「新しい公共」を担う公益法人制度改革にともない「公益財団法人」となって今日に至ります。連合総研では、勤労者とその家族の生活の向上、我が国経済の健全な発展と雇用の安定に大きく寄与することを目的に、内外の経済・社会・産業・労働問題など、幅広い調査・研究活動を進めています。」
執筆者紹介
運営団体:一般社団法人メンタルケアサポート会 代表理事

