通学や通勤で犯罪被害に遭わないように「人間観察」で危険人物を見抜く方法
異常心理者の違和感を察知する「人間観察」で犯罪被害を避けることが必要です
現代社会の都会生活では、危険な人物から犯罪被害に遭わないために、常に周囲を警戒して不審者や異常行動をとる人を察知する「人間観察」のスキルが必要となっています。
目次
ストレスフルな社会情勢を反映しているのか、これまでにない異常な事件が連日のように報道されています。長谷川メンタルヘスルケアセンターにおいても関連したご相談が増えています。
たとえば、商店街やショッピングモールで、街中の歩道や駅で、あるいは電車内で、見ず知らずの人物から、攻撃されてしまい大きなストレスを受けてしまったなどのトラウマケアのご相談が多くあります。このような状況においては、日常生活で不審者や異常者を見抜く「人間観察」を駆使することによって、犯罪に巻き込まれないための対策が必要です。
参考情報:長谷川メンタルヘルスケアセンター「心理カウンセリング領域と対処ヒント集」
現代社会は異常者や不審者による犯罪被害が急増している
インターネットでの犯罪は、匿名性が高いことがあり、SNSでの無責任な投稿や誹謗中傷による特定人物への非常識な攻撃で悲しい結末に追い込む事件などが起きています。それはストレス発散をするかのように、普通の一般人による非常識な他者攻撃の犯罪行為といえます。そのため大手プロバイダーなどでは、匿名メールアドレスやSNSアカウントなどへの携帯電話番号による本人特定を促進する犯罪抑制の動きがあります。
しかし、インターネットの世界だけではなく、ストレス禍の社会現象は、街中においても、同様に不審者や異常者による異常犯罪が増えているように思われます。とくに、子ども達の通学路でストーカーのような不審者に後をつけられたり、不審者が出没しているとの地域警察による注意喚起が多く発信されています。たとえ、友人たち一緒だと安心だからと、グループで帰宅下校している場合でも、自宅の近くで友だちと別れ、一人になるスキを背後からうかがっているようなストーカー被害の報告もあります。
常に周囲への注意が必要な社会です。とくに、普通の人がストレスによってストーカーに変貌することがあり、外見だけでは判断できないため、その不審行動を確実に察知することが重要となっています。例えば、背後を付け狙うような不審者に尾行されていないかと、後方にも十分に注意することが求められています。
また、駅のホームで、列車を待っている時にも、背後に異様な雰囲気の人の存在に恐怖を感じたという不審者情報があります。ホームで列車が接近してくる時に、背後から線路に突き落とされたという事件報道もあります。列車を待つ時にスマホに夢中になって、周囲の警戒がおろそかになっている人を、背後から不審者が狙っている、と考えておくことが必要です。
また、小中学生の塾通いなどで遅くなり、一人で帰宅する場合には、人通りの多い都会であっても、夜の時間帯に子どもが一人で歩くことはとても危険です。家族が急病だなどと言葉巧みに、子どもを車に乗せて、連れ去る事件が発生しています。子どもを一人で歩かせることがないように、保護者は十分に注意することが必要です。
これまでにない異常な被害報告として、混雑する駅のホームや改札においても、異常な事件が発生しています。それは、すれ違いざまに、肘を突き出した状態で、意識的に接触するぶつかり犯の異常者による犯罪行為です。それによって、肋骨骨折や肩を脱臼してしまったという身体的な被害が報道されています。
また、駅では、普通に歩いていても、すれ違いざまに攻撃的で意味不明な言葉を投げかけてくる人物に遭遇し、強い恐怖を感じたという、インターネットでの不審者情報が発信されています。
そのような場面に遭遇した結果、怖くて出勤や登校ができなくなってしまったという精神的被害の事例もあります。
また最近の事件報道では、走行中の列車内で異常者が放火する事件が連鎖的に起きています。また、全国各地のショッピングモールや街中で、誰かまわず切りつけたり、すれ違いざまに、カッターナイフで切り付けられる事件被害が報道されています。常に、周囲への警戒が必要な社会となっています。
それらの異常な事件を起こして逮捕された犯罪者は、誰でもいいから襲いたかったという供述が示すように、世の中にたいする社会的な不満のはけ口として、見ず知らずの人に向けられた非常識な犯罪といえます。
さらには、毎日の散歩コースになっている自宅のそばを、大きな声で会話をしながら散歩する人にたいして、その話し声がうるさいという理由で、猟銃を持ち出して追いかけて殺害したり、混雑した列車内で放火したりという、きわめて異常性のある犯罪が増えています。
このような背景には、社会にたいする不平不満など、日常のストレスにうまく対処することができずに、爆発していることが考えられます。そのようなストレスが爆発する場面として、連日のように、カスタマーハラスメントに関する報道があります。それは、不満をいだく顧客からの異常ともいえる土下座などの謝罪要求は、反社会集団による因縁をつけて法外な損害賠償を求める事件と同様に、そのような要求を一般の普通の人が引き起こしています。それらは、爆発するストレス社会の様相を呈しているといえます。
参考情報:厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアルなど」
また、これまでの多くの煽り運転による悲しい事故被害で、道路交通法が改正されてきても、今も減ることがなく繰返し報道されているようなドライブレコーダーによる煽り運転の映像では、単に衝動抑制ができない人物による攻撃行為という範疇をはるかに超えた、異常心理の行動に至っているといえます。
また、地域警察による注意喚起の不審者アラートでは、公園で遊ぶ幼児など子ども達をターゲットにした異常心理の不審者情報が発信されています。
子どもの親御さんがGoogleマップの位置データを削除せずに、SNSに投稿した幼児の写真を基に、生活圏の町や公園を特定し、近隣を徘徊する小児性愛傾向のある異常心理の持ち主が出没するなど、恐ろしい社会となっています。
参考情報:警察庁「犯罪・トラブルから身を守る術」
街中や職場でのストレス被害が急増している社会背景
異常心理者による犯罪行動は、事件に巻き込まれなくても、大きなストレス被害を受けてしまう事が往々にしてあります。そのような場面に遭遇する機会が急激に増えている状況は、街中だけではなく、企業や組織の職場内や家庭内でも同様に急増しています。
それは、ストレスフルな現代社会においては、街中での異常者への遭遇被害と同様に、一般オフィスでの各種ハラスメント被害の急増、そして一般家庭でのDV被害や児童虐待の被害急増と、連動しています。
その状況は、コンビニなどでのお客からの理不尽なクレーム攻撃といえるカスタマーハラスメント、人格を無視した非常識な言動のパワハラやセクハラなど、急激に増えている事とあわせて、社会全体にストレス禍が拡大している状況にあるといえます。
それは、多くの人々が抱える経済的な困窮への不満、安定した職に就けない不満など、社会的な理不尽さにたいする不平不満などのストレス禍の社会背景が、普通の人々を異常性のある人格形成に結び付いているのではなないかとまで、考えさせられます。
社会ストレス禍が「街中での他者攻撃」へと急拡大する
これまで、長谷川メンタルへスルケアセンターによる情報発信の一つに、「ストレスの環境連鎖説」という独自に提唱しているストレス理論があります。最近の社会情勢は、その理論現象がさらに深化し拡大している状況にあると思われます。そのストレス理論とは、『職場ハラスメント被害などで受けた職場ストレスを家庭に持ち帰り、家族へのDV行為や児童虐待を生みだし、虐待による心理的ストレス被害をうけた児童が、学校で級友たちへのイジメ行為でストレスを発散することで学校イジメを生み出し、その被害児童は、学校に行けなくなり不登校となる』という、「職場ー家庭ー学校」という環境をストレスという負のエネルギーが連鎖し循環するという構図を説明する理論です。
さらに、そのストレス連鎖は世代を超えて連鎖し、親から児童虐待の被害をうけた子どもたちが成長して成人となって、子どもを持つ親となって躾と称して子どもに暴力的な虐待や言葉による精神的な虐待行為に無意的に関わる「児童虐待の世代間連鎖」を生み出していることに結びつきます。
現代社会のストレス禍の様相は、ストレスという負のエネルギー連鎖が、街の中で、見ず知らずの他人への、暴行や暴言などの形で、拡大している状況にあると推測されます。現在の頻繁に報道される異常な事件の急増の背景には、社会的なストレス禍が拡がりを見せている深刻な結果であると認識させられます。
「職場ー街中ー家庭ー学校」のストレス環境循環が形成される
このような「街中での他者攻撃」の深層心理的な背景には、社会全体にたいする理不尽さへの不満が、能動的に見ず知らずの人をターゲットにした反社会的な異常心理の攻撃行動へと向う状況といえます。さらには、本来は標準的な人格特性を持った人が、無意識的に日常ストレスを発散するために、社会性を逸脱した反社会的な行動変容が起きている状況を推察させられます。
その結果として、異常な事件に結び付く危険な犯罪が、街中で多く発生しているのではないかと推察しています。それは多くの人が行き交う街中で誰でもが危険な異常心理の持ち主に遭遇してしまうという、危険な現代社会へと変貌しているといえます。
このストレス禍の中で、家族を持つ会社員などは、DV防止や虐待防止の啓発活動の結果、自宅にストレスを持ち込むことを自ら防ぐために無意識的に、街中で他者攻撃をすることでストレスを発散している状況にあると考えられます。同様に、職場ストレスを発散できる家族がいない単身者は、街中でストレスを発散していることが考えられますが、社会的な不平不満のストレスを、幸せそうな他人をターゲットにした異常行動に結びついていることが推察させられます。その結果、「職場ー家庭ー学校」のストレス環境連鎖に加え、「職場ー街中ー家庭ー学校」という、見ず知らずの他人をターゲットにしたストレス発散による異常で非常識な「街中での他者攻撃」が、事件急増の背景なのかもしれません。
参考書籍情報:長谷川メンタルヘルスケアセンター代表者 出版書籍一覧
危険な不審者を見抜くための「人間観察」の必要性について
現代社会の日常生活では、そのような危険性のある異常心理の持ち主から犯罪被害にあわないため、あるいは、犯罪被害に至らないまでもストレス被害をうけないための日常的な対処が必要となります。それには、車の運転や街中はともかく、職場においても、常に周囲の人たちを観察する人間観察が必要となります。
それによって、常に周囲を警戒することが可能となります。周囲を警戒し、不審な人物や異常性の傾向にある人から、危害を加えられたりストレス被害を受けたりすることを未然に防ぐことができます。多くの人々が行きかう都会生活では、とても悲しい現実ではありますが、インターネット環境における情報セキュリティ理論のコンセプトである「ノートラスト」と同様に、信頼できない人や危険な人も存在するという「周囲への警戒・防御」が必要な社会となっているといえます。
例えば、小さな物音でも過剰にクレームをつけるマンションなどの隣人も含めて、周囲に存在する異常心理者を見抜くための「人間観察」が重要な社会になったといえます。心理カウンセラーや心理学者が人物アセスメントするかのように、一般の方々においても、異常な相手を見抜くための人間観察スキルが日常生活の中で必須となっています。
異常性のある人物例
現代社会は、誰でもが異常心理の持ち主に遭遇する機会が急増しています。そのような違和感を確実に察知することが必要です。そのために、街中でみかける違和感や異常性のある人物の特徴を下記に示します。
【ご近所にいる困った人物】
- 挨拶をしても返事を返すことなく無視する、社会性に乏しいご近所の人
- マンション駐車場の入り口で対向車に道を譲ることを絶対にしない人
- 見下した視線を投げかけて高圧的な態度でエレベータに乗ってくる人
- 話ながら歩く親子連れに向かって「静かにしろ!」と家から飛び出してくる人
- 何かとクレームをつけて、近隣住民とのトラブルが絶えない困った人
- 公園で遊ぶ子供たちに静かにしろと叱りつける入
【職場ストレスを与えてくる人物】
- 高圧的な態度と言葉で部下に指示する上司
- それほど親しくないのに、プライベートな個人情報に関する質問ばかりする人
- プライベートな時間に何をしているのかをやたらに聞いてくる人
- 仕事の話題の途中で、自分の学歴、家族、経歴など、やたらと自慢話しを入れてくる人
- 何かとクレームをつけてくるカスタマーハラスメントの常連客
【街中で遭遇する異常な人物】
- 駅の改札や街中で、すれ違いざまに、ぶつかってくる異常心理の人
- 電車内やホームで、周囲をキョロキョロと何かを物色しているような挙動不審な人
- 食品スーパーで、買い物かごを持つことなく、買い物中の女性の後をつけ狙う不審な人
【SNSや電話で遭遇する異常な人物】
- コンビニ店員の態度が悪いとSNSに悪評投稿を繰り返す人
- Googleマップの店舗評価で、全ての訪問レストランや病院などに、最低評価を繰り返す人
- 犯罪組織ではないかと思われるほどに強引な勧誘の電話をかけてくるセールスの人
人間観察の重要ポイント
街中で遭遇する危険人物として、反社会的な思考による犯罪被害や、異常心理の持ち主による非常識な因縁をつけられるなどのストレス被害をうけないために、危険人物や問題を抱えてストレス状態にある人などを特定できる人間観察のポイントを下記に参考列記します。危険性を迅速に判断し、それら各々のポイントを多面的に、重層的に、考察することが必要となります。
【服装と身なり】
- 会社員風の、ネクタイを締めたスーツ姿の男性の場合には危険性は低いといえますが、ネクタイが左右に不自然に曲がっているで場合、ワイシャツの襟に汚れがある場合、には疲労度が高く、ストレス状態にあると考えられるため、突発的な他者攻撃となる行動変容の恐れがあるため、注意が必要です。
- 建設作業員風の作業着姿で、きちんと着こなしていて、社名やネームプレートが表示されている場合には問題ないといえますが、仕事に就いていない様子でだらしなく作業着を着ている場合や、電車内など場をわきまえずに汚れた作業着姿で電車に乗り込んでくる場合、因縁をつけられるなどのトラブル被害に巻き込まれないように、注意が必要です。
- 見るからに、反社会的集団のような暴力的な身なりの着衣姿で、組織幹部など上層部の構成員の場合には、軽率なことで犯罪行為に出てしまうことは少なく、街中で通行人にたいして、いきなり異常行動にでることは少ないと推察できます。しかし、下部構成員の場合には、虚勢を張る目的で肌の入れ墨が周囲から見えることを意識し、些細なことで切れることがあるため、警戒注意が必要です。また、組織的に特定店舗に頻繁に来店してくるような場合には、計画的な犯罪の下見活動の恐れがあり、被害にあわないための警戒と防犯強化の再点検が必要です。
- 見るからに、思想集団の活動家のような戦闘服的な着衣姿で、一人で飲食店やクリーニング店などで因縁やクレームをつけることを専門的な生業としている場合があり、来店時には警戒レベルの注意が必要です。
- 高齢者が中学生のようなジャージ姿の場合で、無職の様子が推察される場合、昼間からパチンコ店の商店街などで度々見かけるなど、非行少年風の服装のまま年齢を経たイメージがあると、過去に反社会的集団の活動経験の可能性もあり、飲食店やコンビニなどでクレームをつける客に多いタイプで、注意が必要です。
【服装の色】
- 周囲の目を引き付けるような原色系の着衣の人には注意を要します。原色系の着衣であっても、穏やかなイメージで調和のとれた、控えめな色彩の場合には、危険性は低いといえますが、否応なしに周囲の目を引くような赤、黄、青など、周囲から目立つ着衣で、すべての着衣が統一的に同じ系統の原色で、視認性の高い原色系色彩の着衣姿は、周囲の目を強く意識した深層心理があり、周囲にたいしての攻撃性が潜んでいる恐れもあり、要警戒レベルの注意が必要です。
- 季節に合致した穏やかさのある色彩は問題ないが、統一感のない色彩や、ちぐはぐな色合いの着衣の場合には、精神的な統合が取れていない状態の恐れがあり、ストレス傾向が強く、突発的な行動の恐れがあり、注意を要します。
【服装の柄】
- 柄自体が目立つ着衣の場合で、一部分の着衣の柄だけではなく、上着、セーター、スカート、ズボンなど、全ての着衣に、同じ格子柄やくさび柄のように統一している場合は、精神的な安定感にかける状態が推察され、ストレス傾向が強く、精神疾患に至っている傾向にあり、突発的な行動の恐れがあり、注意を要します。
- 小さな繰り返される柄は、それが全身の着衣を覆うような場合、さらには同系統のジグザグ模様などの柄が、上下の着衣で統一されている場合、また、それぞれの色合いのバランス感がなく、それぞれの柄が自己主張している着衣の場合には、精神的に不安定な状態にあり、ストレス傾向が非常に強い恐れがあるため、突発的な行動変容に注意を要します。
【身体姿勢】
- 胸を張って周囲を見下したような感じの人は、協調性が低く、他者への共感性に乏しく、他者にたいして攻撃的な言動に変容することがあり、言いがかりをつけられる等の、ストレス被害を受けないように注意することが必要です。
- 上半身が巻き肩で、前かがみで弱々しい感じの人は、ストレス傾向が強く、抑うつ的な状況にある恐れがあり、駅のホームや道路などで、突発的な自害行為、自傷行為などに注意してあげることが必要です。
- 前傾姿勢の人は、認知症、アルツハイマー症などの神経性の頭部疾患の恐れがありますが、街中で他者に危害を加えるような危険性は少ないと考えられますが、前頭葉変異性の認知症の場合には、前頭葉による衝動抑制が機能低下していることによって、些細なことで腹を立てて衝動的な攻行動の危険性があるため注意が必要です。さらに、自身によるつまづき転倒などに注意してあげることが必要です。
【顔の表情】
- 怒り表情のような敵意のある表情の人は、思いやりや共感性に乏しい人格を推察させられます。ご近所さんの場合や、よく見かける人で、そのような人がいたら、なるべく近づかないことが賢明です。欧米諸国では、他人と視線が合えば、相手にたいして敵意がないことを示すために、微笑むような表情で軽く会釈するのが社会的な暗黙のルールとなっていますが、日本においても、同じマンションの住人やご近所にたいして、敵意が無い表情で、軽く会釈するなどの所作が必要です。そのような挨拶や会釈する事を無視している場合には、社会性が低い人として認識しておき、常に注意しておくことが必要です。
- 悲観した悲しさのある表情の人は、ストレスを受けている状態にあり、なんらかの問題を抱えている可能性があります。他者攻撃にでる恐れは少ないと思われますが、継続的に出会うご近所などの場合には、その表情の変化が、腹立たしさや怒り表情に変わっている様子があれば、精神的に不安定さによって、怒り表情に変容している時には、注意が必要です。
【頭髪の状態】
- 髪型や頭髪の手入れの状況は、その人の人格やストレス状況が表出しやすい箇所の一つです。乱れた髪や、長い髪で手入れされていないと思わせる女性の場合は、朝の身支度の時間が無かったのかと思うほどに、髪の毛をブラッシングしていない様子は、ストレスによる疲れや朝の抑うつ傾向が強く、手入れできていない状況を推察できます。
- 反社会的集団の若者のような髪型の場合には、手入れはしているが長髪で、接客サービス業では許されないほどの長さの場合、剃り込みがある短い頭髪の場合、社会にたいする反抗心が表出しており、危険性のある言動を表出する恐れがあるため、要注意です。
【視線の様子】
- 視線が定まらない状態で、何かを物色しているように行きかう人を追う視線の人は、容易に攻撃可能なターゲットを探していることが多く、最大警戒が必要です。その場合に、ターゲットになりやすい人は、周囲を警戒することなく、うつ向き加減で歩く弱々しい女性や、巻き肩で弱々しい男性などが狙われることが多いため、うつ向かずに、視線は水平で真っ直ぐに、そして胸をはって歩くことで、獲物として接近されないように、注意することが必要です。
- 向こうから歩いてくる人を、直視するような、強烈な視線で、すれ違いざまに獲物を捕獲する瞬間に、ターゲットに設定されて、こちらに飛びかかってくる動物のような、視線で対向する人に向かう場面に遭遇したら、既にあなた自身がターゲットとしてロックオンされた状態ですので、その場から離れることが必要です。最大限の警戒と退避が必要なレベルです。
【歩く様子】
- その場所の行きかう人の流れに沿った歩行スピードが適切ですが、異様に遅い場合には、警戒が必要です。攻撃ターゲットとなる人を物色している恐れがあり、警戒して、その場から早く離れることが必要です。あるいは、自分自身のストレス状況や不平不満の気持ちが歩くスピードを奪うほどに、苦悩な状況に至っている恐れも、突発的な攻撃行動の危険性があります。
- 立ち止まっている場合は、独り言を壁に向かって、誰かと話している場合には、精神疾患の恐れがありますので、突発的な行動変容のリスクがありますので、注意が必要です。
- 同じ場所を行ったり来たりしている様子を、長時間にわたり繰り返している場合には、精神疾患の恐れがありますので、突発的な行動変容のリスクがありますので、注意が必要です。
【靴の状態】
- 汚れた靴を履いている場合は、他の服装などの汚れ具合もある場合には、その人のストレス状況で身ぎれいにする労力が低下しているストレス状況の恐れがあり、突発行動の危険性があります。ただし、全身の着衣の状況とあわせて判断することが必要で、雨天で泥道を歩いてきたなど、単に外出先での泥が付いた様子の汚れなのか、あるいは外出時に靴の手入れがされたいない様子で蓄積したホコリで汚れている場合には、日常的に靴を磨く習慣が無いという単にだらしなさの性格で、周囲に対する配慮が不足傾向にある粗雑な人格が出ている可能性があります。
- スーツの色と靴の色が合致せず、チグハグな場合や、冬に夏のサンダルなど、季節や着衣に合致した靴を履いてない場合には、人格形成の不統合や、その人の精神的な不安定さが表出している場合がありますので、その他の危険な特徴の有無とあわせて、総合的に危険性を判断します。
【その他の見極めポイント】
- 場所と身だしなみの整合性がある場合に、周囲で行きかう人々との異質さを強く感じさせられる服装の場合には、何かしらの異質性が推測されます。例えば、その服装で、その場所にいる自体に違和感を感じさせる場合には、注意することが得策です。具体的にば、スーツ姿の会社員が多い駅で、非行少年のような風貌と服装の少年が誰かを探しているように、歩行者を見ている場合など。
- その人の視線と表情は、異常性を見極める判断ポイントです。例えば、仕事で過剰ストレスをため込んだ男性の会社員などで、他者への攻撃性が高まっている場合には、見極めが難しいといえます。それは、身なりはスーツ姿できちんとしていることもあり、外見だけでは判断することは難しい場合があります。その場合に、異常性が表出することが多い「視線」と「表情」で判断します。攻撃ターゲットを物色するような、異常に冷淡で恐ろしい視線で、怒りに近い表情の人は、早い足取りで歩いていても前方だけに視線を向けるのではなく、周囲にも冷酷な視線で、獲物を物色しながら、歩く特徴があります。それは、すぐにクレームや因縁をつけられるターゲットを物色している状態にあり、ストレス発散の臨戦体制で、危険人物として警戒すべきです。
- 身なりと合致しない持ち物、季節と合致しない持ち物や服装の整合性が無い場合に、犯罪行為などの問題行動の可能性も考えられるため、注意することが必要です。例えば、冬のビジネス街で反社会的集団の若者たちが、人が入るほどのキャリーバックを移動している場合や、複数のクーラーボックスを抱えて移動している場合などは、異質さを感じさせられます。その持ち物で、その人物の職業が推察できるものですが、異質性を感じられる場合には犯罪に巻き込まれないように注意が必要です。
子ども達を犯罪被害から守るために、危険回避の迅速な対処が必要です
都会生活では、常に危険人物と隣り合わせの状態です。特に女性や子ども達は、常に警戒することが必要です。子どもを一人でお使いに出すことや、一人で通学することは非常に危険な社会となっています。
そのため親御さんは子どもを危険な状況に追いやらないように注意することが常に必要です。危険な心理的異常者や不審者を発見したら、迷うことなく、すぐに対処することが必要だということをお子さんに常に伝えてください。
そのために、上記の人間を見極めるための「人間観察」のポイントをしっかりと伝え、危険人物や不審者を察知したら、基本的な対処原則の、①「接近しない」、②「離れる」、③「逃げる」、④「助けを求める」をしっかりと伝えてください。
街中で遭遇する不審者や異常者は、常習性がありますが、その犯罪的行為の後は、通報されても逮捕されることがないように、犯行現場からすぐに立ち去る傾向がありますので、とにかく不審者から迅速に離れるように、逃げてしまえば安全は確保できます。
しかし、時にはストーカーのように執拗に追いかけてくる場合や、ターゲットに設定されてしまい頻繁に遭遇する場合には、近くの店舗、駅などに駆け込み、警察に通報してもらうことが必要です。
全ての子ともたちが、人を信頼する心を育むことは人間性を高める上で、とても大切です。しかし同様に、子どもたちが、安全に暮らすことができる社会環境を守ることも、社会の責任であり、重要なことです。子どもたちの健全な成長を見守り、未来社会を担うことができる立派な人へと成長できる環境を子どもたちに提供することが必要です。
今、少子高齢化の時代にあって、大切な子どもたちの成長を見守るという強い使命感を、地域社会の私たち一人ひとりが、強く認識すべき時代が到来しているといえます。
参考情報:警察庁「子ども110番の家」地域で守る子どもの安全対応マニュアル
参考情報:警察庁「子どもを犯罪から守るお役立ちサイトリンク集」
執筆者
長谷川メンタルへスルケアセンター