親の虐待から逃れ、都会をさまようオーバードーズのトー横キッズたちに支援を!

夜の新宿歌舞伎町の風景

居場所がなく都会に漂流する虐待された子ども達に継続支援が必要です

児童虐待の親元から逃れ、都会に集まる子ども達の実態と社会課題

 親の虐待から逃れ、都会をさまようオーバードーズのトー横キッズたちに支援を!
大きな社会問題として、これまで児童虐待の犠牲となった子ども達の痛ましい事件が何度も繰り返し報道されてきました。今、その問題がより深刻化しています。家を飛び出した未成年の子ども達が、身体を蝕む危険な都会の特定エリアに集まり、そこで危険な漂流生活をしています。ここ数年、その子ども達が急増していることを繰り返し報道されています。彼らの多くは、家庭で繰り返された暴力や性的虐待など児童虐待の苦痛から逃れるため、家を飛び出した未成年の子ども達です。

新宿の夜の風景


 この危険な大都会の片隅で、同じ境遇の仲間たちと身を寄せ合いながら、この寒い冬に、路上にたむろする生活をしています。そこでは、傷ついた心の苦痛と今の不安から逃れるために、未成年の飲酒、薬物の過剰摂取、そして酔いから覚めて、消えることのない不安状態から逃れるために、さらに身体を傷つけながら、また繰り返される行為で、飲酒や薬物に依存することなります。

苦しみの中で自分を忘れるためにアルコール依存する少女


 そして毎日の生活費を得るために、インターネットのSNSで違法で危険な誘いに乗ってしまう未成年が多くいます。SNSでは、市販薬や処方薬のまとめ買いの誘い、違法薬物への誘い、未成年売春やAV出演のなどの誘い、ホストクラブへの勧誘、闇バイトの誘いなど、あらゆる危険情報が溢れています。現代の未成年の子ども達は、スマホでそれらの情報を容易に入手することができてしまいます。

スマホで危険な情報をアクセスする場面


 そして、都会から離れた地方からそれらの情報にアクセスする場合は、情報源の相手とすぐに会うことはできませんが、都会でアクセスする場合には実際の相手と簡単に会うことができてしまう恐ろしさがあります。そのことから、都市で活動する犯罪グループや暴力組織などの危険な人たちと、子ども達が簡単に「つながる」ことができるリスクが大都会には存在します。

都会の危険な組織

 
 その結果、都会で漂流する少年少女を巻き込む多くの不幸な事件が報道されています。親の虐待を逃れて、家を飛び出し、新宿歌舞伎町に集まる児童数は、多い時には年間数百人レベルだとの報道もあります。それ以外に、親から逃げることができずに家に留まりながら非常識な虐待に耐えている子ども達や、都会に来ることなく地方都市で漂流する未成年もいることから、新宿歌舞伎町に集まる子ども達は家庭の児童虐待が顕在化した氷山の一角だといえます。

巡回する警察官

 
 現代の少子高齢化社会で、大切に育てるべき将来を担う子ども達にたいする、無責任で非常識な親による子どもへの虐待的行為が重大な二次被害を生み出しています。いま、虐待から逃れた未成年たちの、危険な都会での漂流生活が、新たな社会問題となっています。

都会に漂流する家出少女


 いま、親の虐待から逃れた未成年の子ども達に必要な社会的支援の課題は、単に非行少年・非行少女とすることなく、児童虐待から脱出した虐待サバイバーとしての、彼らへの継続的な保護です。

危険な新宿の夜の風景


 それは海外の迫害から逃れた難民を、強制送還して更なる迫害に曝すことを避けるのと同様に、虐待から逃れて都会で放浪する彼らを家出の非行少年たちとして補導して、虐待親の元に送り返して、再び虐待の苦痛に曝すのではなく、虐待家庭の健全化を視野に入れた、被虐待児への継続的な社会的保護が求められます。

危険な新宿歌舞伎町の夜の風景


 そのために、実現すべき多くの社会的課題が存在します。例えば、親の虐待で傷ついた児童を一時的に保護する「児童相談所の一時保護施設」で子どもの人権を侵害することなく安心できる施設へと改善するための施策、子どものプライバシーが守られて心が安らぐ温かみのある公的シェルター設置の促進、繰り返えす虐待親への親権停止などの法的措置の強化、代理親制度や里親制度の充実と促進などの「被虐待児への継続的な保護支援」および根本的な問題解決のための「虐待家庭にたいする家族機能の回復支援」などの更なる必要性が求められており、現代の少子高齢化社会における新たな虐待対策ステージの取組みが、社会に求められています。

危険な新宿の夜の風景

虐待被害の未成年を蝕む情報にあふれた大都会の危険性が二次被害を生みだす

 東京新宿歌舞伎町1丁目に「トー横」といわれる大きな広場があります。その広場は青少年たちの集いの場として、様々なイベントが開催できる場所として設けられ、フットサルの試合ができるほどの広場があります。近隣には高層ビジネスホテルがあり、再開発で高層ビルの複合商業施設なども最近オープンしています。

トー横広場の風景


 しかし、新宿歌舞伎町は世界でも有数の、あらゆる危険がうごめく混沌としたエリアです。その新宿歌舞伎町界隈では未成年を巻き込む痛ましい事件が数多く発生しています。なかでも、「トー横」で知り合った同じ境遇の、親から虐待され、家から逃げ出し、居場所のない子どもたちが、誘い合って自ら死を選択し、高層ビルから飛び降りる痛ましい事件も起きています。

事件現場に向かう救急車の出動


 そのため、警察による見廻りが強化されるなどの対策が講じられていますが、そこは未成年の少年少女には、あまりにも危険なエリアだといえます。

 
 この「トー横」広場には、現在も家庭に居場所がなく、家出をした未成年の子ども達がたむろする場所となっており、その「トー横」を目指して、全国から子ども達が集まってきて都会で漂流するかのように、その場所を中心に生活している様子が見られます。

立ち入り禁止の区画エリア


 そんな中、2023年12月末にトー横広場の一部を立ち入りができないように、フェンスなどで区画規制されたとのことです。それは、東京都によると部分的な工事の為で、一時的な区画規制のようです。しかし、今後において懸念される事として、その禁止区画が拡大され、未成年がたむろする場所を単に立ち入り禁止とされてしまう可能性があります。単に非行少年が多い問題対策として、「トー横キッズ」たちをその広場から締め出すだけの対策は、虐待から逃げ出した彼らの抱える問題の根本解決にはならないと断言できます。居場所のない子ども達が集まる別の場所が、すぐに出現すると思われます。

苦悩を忘れるために騒ぐ未成年たち


 そこでは、未成年の少年少女たちが、昼間から夜遅くまで、さらには夏の時期には一晩中、飲酒で酩酊状態になったり、口や舌を青く染まりながら、風邪薬などの市販薬を過剰摂取するオーバードーズ状態になり、全ての苦しみから逃れたいかように、大騒ぎすることで、いまを生きることを選択した、彼らにとっての大切な生きるための場所だといえます。

オーバードーズの薬


 彼らは、「トー横キッズ」と呼ばれる未成年の若者たちの多くは、家出をした若者たちで、家族から見放され、家を追い出され捜索願も出させず、あるいは親から逃げ出し、居場所もなく、あてもなく、都会をさまよい、同じ境遇の仲間とSNSで知り合いとなり、いまの苦悩を飲酒やオーバードーズで忘れることで、なんとか生き延びているサバイバーの子ども達といえます。

オーバードーズの青い舌の少女


 これまで、単なる閉ざされた親子関係の家族問題とすることなく、虐待を撲滅するための法改正や、日本弁護士連合会などの団体や各種NPOによる虐待防止活動が継続されてきたにも関わらす、我が子を虐待する非常識な養育者は減ることがなく、さらに深刻な社会問題として広がりを見せています。虐待された子ども達は、都会で漂流し、未成年の飲酒、違法薬物の摂取、市販薬などの過剰摂取、未成年が身を売る行為など、危険なリスクに曝されています。

親の虐待から逃れて生きる選択をした虐待サバイバーの「トー横キッズ」たち

 新宿歌舞伎町の「トー横」に、彼らが集まり仲間となって路上で「たむろする」その状況について、多くのメディアが社会問題として繰り返し報道しています。なかには中学生も含まれ、路上飲酒やオーバードーズといわれる市販薬などの過剰摂取などにより、酩酊状態で大騒ぎする姿が伝えられています。

苦しみを忘れるために大騒ぎする少女たち


 それは、家庭で繰り返される暴力や性的虐待など児童虐待の苦痛から逃れるために、家を飛び出し、危険な大都会の片隅で、同じ境遇の仲間たちと一緒に路上にたむろする未成年の子ども達は、あらゆる犯罪の危険性と隣り合わせで、多くの不幸な事件に巻き込まれています。

薬物を売る都会の犯罪者


 この危険な新宿で、悲惨な事件事故に巻き込まれ、暴力組織の餌食となるなど、未成年にとってあまりにも危険なエリアで、彼らの行動とその背景を取材したルポライターが、詳細を報じています。

都会で暗躍する犯罪集団

 彼らの多くは親からから虐待をうけて、家に居場所がなく家を飛び出して、東京近郊をはじめ全国各地から「トー横」の広場に引き寄せられるように集まった子ども達です。

都市をさまよう家出少女


 その報道番組のルポ・インタビューによると、彼らの多くは、幼児期から繰り返された、親の性的虐待、DV的虐待、心理的虐待、ネグレクトなどの児童虐待をうけているとのことです。

虐待をうけて置き去りにされる幼児


 その結果、悲惨な家庭環境で心に深い傷を抱えて育ち、繰り返されるその虐待から逃れるために家を飛び出したり、DV的な親から家を追い出されたりした子ども達で、彼らの多くは、どこにも居場所がなく全国から集まってきた虐待被害の子ども達だという事です。

父親から暴力をうける少女


 これまで、子どもを死に追いやる重大事件が繰り返され、児童虐待は大きな社会問題だと認識されてきたにもかかわらず、児童虐待の件数は減少することはなく、むしろ大きな増加傾向にあります。

自分が悪い子だから親から暴力をうけるのは当然と考える子ども


 その結果、児童虐待をうけた未成年たちは、混とんとした大都会で漂流し、重大な二次的被害に至る危険なリスクに曝されており、児童虐待は根深く深刻な状況へと病巣が拡がりつつある現実を「トー横キッズ」の実態から再認識させられる思いがします。

混沌とした新宿歌舞伎町

 
 ルポ報道によると、子ども達の中には、これまでに度重なる暴力のDV傾向にある親から「うちに帰ってくるな!」といわれて家出をした子たち、幼児期から実の養育者による性的虐待をうけていて、誰にも相談できずに、逃げ出してきた子たち、実の親からの毎日のDVから逃げ出してきた子たち、さらにはネグレスト傾向にある親のことで相談に行った児童相談所の職員から上から目線で叱りつけられ、相談先からも見捨てられたと感じて、行き場を無くした子ども達がいることを伝えています。

路上生活する少年の寝る場所


 そして、新宿歌舞伎町のトー横広場にたどり着き、同じ境遇の子たちと出会い、仲間がいることで、死にたい気持ちを抑えることが出来たという子どもの、ルポ取材の報道もあります。死を覚悟して街をさまい、歌舞伎町にたどり着き、家庭に居場所がない子たちと自然に仲間になり、同じ境遇で苦しさを共感できる仲間と一緒に放浪し、死にたい気持ちを紛らわせてくれる薬の過剰摂取を知り、現在の苦しみから逃れることができているという、自殺念慮を常に抱きながら、都会をさまよう彼女、彼らの苦しい現状が浮かび上がります。

参考詳細情報:NHK WEBリポート(新宿歌舞伎町の子どもたち 「トー横」に集まる理由は )

昭和の戦災孤児や海外の人身売買の孤児たちと重なる「トー横キッズ」たち

 「トー横キッズ」と呼ばれる彼らは、一見すると未成年で夜中に大騒ぎしている非行少年・少女たちの集まりに見えます。しかし、彼らは親の虐待で心と心身に深い傷を負いながら、死を選択することなく必死に生きようとしている姿でもあるといえます。

路上で飲酒する少年


 彼らの中には、これまでにも自傷行為を繰り返した腕の傷跡を抱えて、多くの危険性がある新宿歌舞伎町にたどり着き、同じ境遇の仲間たちと肩を寄せ合い路上で生活しています。その様子は、戦後の動乱期に孤児が、誰の支援も得られずに、身を寄せ合って焼け跡で生きる映画「火垂るの墓」の戦争孤児たちの物語と重なる思いがします。
 その、『火垂るの墓』(ほたるのはか)は、野坂昭如の小説で、野坂自身の戦争体験を題材とした作品です。神戸を舞台にして、戦火の下、親を亡くした14歳の兄と4歳の妹が終戦前後の混乱の中を必死で生き抜こうとするが、その思いも叶わずに栄養失調で悲劇的な死を迎えていく姿を描いた物語。愛情と無情が交錯する中、のように儚く消えた2つの命の悲しみと鎮魂を表現している悲しい昭和の戦後の情景を表現した作品です。(参考引用 :火垂るの墓 - Wikipediaより)

grayscale photo of boy in crew neck t shirt sitting in round pipe


 また、現在においても、中南米・アフリカ・東南アジアなどで、学校には行けず、裸足で感染症の危険性があるゴミ山に毎日通って、ゴミの中から少しばかりの食べ物や金品を、朝から晩まで探し回る幼い子ども達の姿と重なります。

ゴミ山をあさる生活の子ども達


 さらには、臓器移植や児童労働のために人身売買され、警察に救出されて保護されたものの、帰る家のない子ども達の姿や、中央アジアの孤児たちが、厳冬期に地下の温かな下水路で身を寄せ合って暮らすストリートチルドレン、震災や紛争地で親を亡くして孤児難民となった身寄りのない子ども達の姿など、居場所のない海外の孤児たちの姿と重なります。

cute ethnic poor children playing in shabby yard
sad girl near shabby tent


 「トー横キッズ」たちの多くは家族問題を抱え、児童相談所では上から目線で説教を受けて、誰も自分の味方をしてくれなかったと言い、性的虐待をうけて預けられた一時保護所では、スマホも取り上げられ、友達とも連絡できず、学校にも行けず、下着などの私物も持ち込めない、強制収容所のような扱いを受けて恐ろしかったと言い、親からも見放され、未成年でありながら捜索願いも出されないまま、自分の安心できる居場所がなく、警察の補導を受けて家に強制帰宅され、また繰り返しの虐待をうけて、何度も新宿歌舞伎町に舞い戻った子もいるとのこと。

都市を巡回する警察官たち

児童相談所 一時保護所、児童養護施設における 現状と課題

 家出した子ども達を、虐待する親元に帰すことが危険と判断された場合に、最長2か月間、一時的に緊急保護される施設が、児童相談所 一時保護所です。その施設は全国に152か所あり、入所した経験のある児童によると、一時保護所の生活ルールがいっぱいで刑務所のようで、まるで犯罪者扱いされているようだとの声もあります。

 現状は、保護された子ども達が過密状態で、職員不足の施設が多くあり、それを補うために厳しい生活ルールがあるとのことです。さらには、戦後の戦災孤児を扱う必要性から設立された昭和当時の厳しい生活ルールが継続され、時代錯誤の規則であるとの指摘もされています。また、これまでのところ、施設を運営する自治体や地域ごとにバラバラの規則であり、全国で統一基準がない状態で、これまで見直されることなく古くからの非常に厳しい生活規則が継続している状態です。

 これまで、子どもの人権を侵害しているとの多くの指摘がありますが、具体的な生活規則としての例が、メディアで報道されてます。たとえば、学校への通学が禁止されており、これまで通っていた学校に通うことができないため、友達に会うことができないこと。大切にしている物や日用品などの私物の持ち込みが一切でないことで、自分の鞄や替えの下着を持ち込めない、スマホを持ち込めない、使えない。友達とスマホで連絡したり、外部の情報を入手できない、外出ができないことで、いつも相部屋で個人のプライバシーが無く、安らぎを得られる場所がない状態で、大きなストレスが蓄積されることになります。

 また、なかには施設内では異性と話してはいけない、目を合わせたら反省文を書かせられる等の厳しい一時保護所もあると報告されています。さらには、廊下にはテープが張ってあり、そこから出て、他のエリアに入ってはいけないルール。お風呂は一か所なので、一人ずつ順番に入るため、お昼頃から順次入浴するルールがあるなど、一般の生活では考えられないほど、多くの厳しいルールが、とにかくいっぱい運用されている状態です。それらのルールは、海外からも子どもの人権を侵害していると指摘されています。これまでは全国統一基準がないことや、予算の割り当ての少ない自治体が多く、職員不足などの背景があり、所内規則が過剰となる傾向がるとのことです。 

 虐待された児童が保護され、この先どうなるのか判らない不安な心理状態で、一時保護される子ども達の多くは、心に深い傷を抱えたの子ども達で、心が安らぐ保護施設とは言い難い厳しい現状があります。そのため、世間の指摘の声を受けて、一時保護所の改善のために、こども家庭庁は全国統一的な施設運用基準を内閣府令として2024年3月に公布を予定しており、2024年4月に施行する予定です。
 これまで、子どもの権利を守る改善検討が進められてきた結果、国が決める統一的な一時保護所の生活規則が定められ、自治体が従来の所内ルールを見直し、基準に適合させた新たな施設ルールが導入され、運用されることを目指しています。そのために、その他の、家庭子育て支援関連の法改正とあわせて、令和6年4月改正児童福祉法として、施行されます。

 今回の改正とあわせて、今後さらなる強化にむけた、少子高齢化における社会課題として、大切な子ども達を虐待から守り、根本原因の家族機能の回復とあわせて、子ども達の健全な心身発達のために、すべての児童養護施設における子どもの人権を守るルール見直しを可能とするための課題として、「設備・環境改善への十分な予算配分」や、「収容定員を超えた施設の改善対策」、「職員の増員」など、継続的な児童・家庭にたいする社会福祉強化が望まれます。あわせて、各自治体、各施設にて、今回の統一基準といえる新施設ルールと、現状の厳しすぎる旧施設ルールとの差異ギャップを是正し、確実に改善徹底し、居場所のない子ども達の人権を侵害しないように、適切な処遇改善への進捗状況を見守ってゆくことが、今後の課題といえます。 

児童福祉法等の改正施行 (令和6年4月施行 こども家庭庁)

法改正の抜粋:こども家庭庁の公開資料(下記 ①参考資料「『改正児童福祉法等の一施行』(こども家庭庁))資料6ページ「一時保護の開始時の司法審査等(5.関係)」より抜粋

<一時保護所の設備・運営基準の策定等>

〇ケアの困難度が高い子どもの入所という一時保護所の特性を踏まえ、新たに設備・運営基準を策定し、下記の内容を規定する。

  • 平均入所率が100%を超えている一時保護所がある自治体は、定員超過解消のための計画を策定。その場合には、国が重点的に支援を実施し、施設整備等を進めることにより、一時保護所の環境改善を目指す。
  • 一時保護所におけるケアの質を外部の視点でチェックし、必要な改善につなげるため、一時保護所が第三者評価を受けることとする。


①参考情報:2024年1月24日付 朝日新聞 朝刊
第1面『児相一時保護所に統一基準へ:通学・私物制限 改善目指す :子ども家庭庁』 
第2面『子どもの権利と保護 手探り:入所経験者「ルールがいっぱい」』

②参考情報(法改正の詳細):『改正児童福祉法等の一施行』(こども家庭庁)

③参考情報(従来の運営ガイド・指針):厚生労働省 児童相談所一時保護所の運営指針

苦悩を忘れるオーバードーズにはしる「トー横キッズ」に必要な支援課題

 死にたいほどの苦しい現実を忘れさせてくれて、傷ついてズタズタになった少年少女たちの心を少しでも理解してくれて、気持ちを楽にしてくれて、自分が生きることに引き留めてくれる、同じ境遇の仲間がいることで「きづな」を感じ、幸いにも、死を選択することなく、この理不尽な境遇の中で生きることを選択してくれた子ども達が「ト―横キッズ」だといえます。

都市にさまよう少年の姿


 彼らは、今を生きる苦しさを忘れるために、未成年で飲酒、市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)や違法薬物で、自分の身体を蝕みながらも一時的に苦痛から逃れようとしている悲しい姿が見えてきます。そして、酔いから覚めて現実に戻ると、また苦しさを忘れるために、飲酒や薬物に依存することの繰り返しとなります。

オーバードーズの少女の顔


 そして、さらには、日々の生活費を得るために、違法な犯罪行為や風俗的な活動、さらにはSNSの危険な誘いに応じて、暴力組織の餌食となり、行方不明になるなどの危険にもさらされています。これは、遠い海外で起きている子どもの臓器移植の誘拐による人身売買の話しではなく、現在の日本で起きている家庭の児童虐待が引き金で、更なる問題といえる「社会的児童虐待」といえる二次的被害が生じているとえいます。

苦しさを紛らわすように騒ぐ少年たちの姿


 このような、親の虐待から逃れるために家を飛び出した、居場所のない子ども達が集まるエリアは各地に出現しつつあると報じられており、東京新宿の「トー横」と同様に、大阪や福岡など、居場所のない子ども達が集まる場所が全国各地に拡大し、多くの子ども達が危険に曝されることが今後も懸念されます。

危険な新宿歌舞伎町の風景


 それは、オーバードーズという薬の過剰摂取が自分の体を蝕み、壊していくことが判っていても、今の苦悩から逃げ出すことで、死を選択することなく、生きることへの「つながり」をオーバードーズが維持してくれている、ということも言えます。

オーバードーズの薬


 この状態から少年少女たちを救い出すために、大至急必要な根本的な対策は、彼らが遭遇している理不尽で苦しいイジメや虐待を防ぐ対策であり、健全な家庭を取り戻す事であり、彼らの心が休まる温かな家庭という居場所を確保することです。必要な社会整備としての、市販薬物の違法転売や薬局での購入制限を強化するなどの市販薬の販売に関する法律改定も必要対策の一つではありますが、トー横キッズたちへの補導や取り締まりを強化すること以上に必要な、彼らが容易に相談できる社会的な「きづな」を構築できる、「つながり」を求めて、いつでも気軽にアクセスできる「相談所」と安心できる「居場所」が求められます。

虐待された少女をいたわる心理カウンセリングの場面


 そのような社会的な仕組みとして、メンタルケアの先進国といえる欧米諸国で機能しているインフラがあります。そのなかで、海外からの移民や難民も多く、すべての国民にたいする家族支援として、先進的な取組みで注目されている国の一つにカナダがあります。日本からも多くの調査訪問レポートや著書が発行されており、著者自身も20数年前に訪問するきっかけがあり、トロントにおける公共施設のチャイルドケアセンターでのサービス提供の実態を調査した経験があります。

 それは家族へのサポート機能を統合化して、家族への経済的支援・保健医療相談・教育相談・発達相談・児童相談・心理カウンセリングなど、多岐にわたる家族機能の全体を一元化したサポートが可能な機能を有しています。家族全員にたいして集中的なワンストップでの相談所としての機能が、地域ごとにきめ細かく設置されているファミリー・リソース・センターなどのように、公的窓口でたらい回しにされることなく、いつでも気軽に顔をだして全ての事が相談できる、身近な街の公的相談所が、日本においても求められます。

参考書籍情報:Amazon書籍
児童虐待 日本の現状と課題 著者:長谷川 裕通

家庭の児童虐待 緊急脱出の手順 著者:長谷川 裕通

参考調査報告:
①カナダにおける家庭・子育て支援 ファミリーリソースセンターを視察して:Kanto Gakuin University Jurnal of Nursing Vol.3 pp1-7, 2016

虐待サバイバーに必要なサポートは「虐待ケア」と「家庭機能の回復」です

 児童虐待によって受ける心理的被害といえる心の傷は、その子どもの性格特性のタイプによって異なります。大きくは2つのタイプに層別でき、一つは、性格的に「温厚で心優しく従順な子」の特性を持つ子どものケースと、二つ目のタイプとして、比較的に強い性格特性を持つ子どものケースとで、その児童虐待による心理的影響は大きく異なります。そのため、虐待をうけた子どもへの虐待ケアといえるメンタルケアの方向性が異なります。

悲しむお姉さんを優しくいたわる弟の姿


 子どもの性格特性タイプによる虐待ケア・ポイントとして2つのタイプ別、(1)優しく従順な子のタイプ、(2)力強い子のタイプ、ごとに説明します。これは、虐待を受けた子ども自身が理解しておくことで、確実な自分自身によるケアが可能となります。また、よき理解者として周囲で日常的にケアする立場の方々にとっても必要な理解です。虐待を受けた児童の性格特性に応じた虐待ケア・ポイントを理解しておくことは、その子が抱える困難を乗り越えて、素晴らしい自分自身の未来み歩み出すために、とても重要なことです。

(1)心優しく従順な子どもの虐待ケア

 優しい性格特性を持つ子の場合の心理的な影響として、親から、暴力や言葉で厳しすぎる「しつけ」として虐待されていると、子どもは、それが虐待だと認識することが難しくなります。それによって、すべての原因は自分が悪い子だからという自責の念に陥ることになります。特に繰り返される毎日の言葉による、欠点指摘のようなイヤミ言葉が続くと、子どもは自分自身を否定的にとらえ、自分には長所がなく、欠点ばかりだというネガティブな認識に至り、快活さが無く、親にたいして萎縮する態度を取ります。その結果、対外的な行動やポジティブな考えが消失し、親の否定的な言葉がつねに頭で響きつづけます。それにより、子どものうつ病を発症したり、成人した後も長期的に精神疾患が続く傾向が強くなります。

言葉による心理的な児童虐待の場面


 そして、虐待による親からの否定的メッセージで、自分を否定的にとらえることで、自己肯定感の低さが、自分を傷つける自傷行為に至るリスクや、顕著なネガティブ思考が形成されるリスクがあり、社会的引きこもり等に至るリスクを抱えるケースもあります。

悲しむ虐待された少女の姿


 さらには、心の優しさゆえに自分が居なければ家族は幸せになれるのだと、自殺念慮が強くなることもあり、最終的に悲しい不幸な結末を選択してしまうリスクを抱えるケースもあります。

虐待に苦しむ逃げ場のない少女の姿

自殺を防ぐ相談先:2022年の子どもの自殺者数が過去最多

ここ数年、未成年者の自殺者数は減少することなく増加傾向にあり、2023年3月の厚労省発表の子どもの自殺者数は、514人となり、統計がある昭和55年以降、初めて500人を超えて過去最多となりました。その内訳は、高校生が354人、中学生が143人、小学生が17人です。ほぼ毎日どこかで、自ら悲しい結末を選択している子どもがいます。さらに、2024年1月26日に厚労省が警察統計をもとに発表した2023年の未成年者の自殺数は507人と、高止まりの状態にあり、少年少女たちの危険な状況が依然と続いています。

①参考資料:過去最高500人越えの未成年者の自殺者数(厚生労働省発表:令和4年自殺者数)

②参考情報・子どもの相談窓口一覧:電話やSNSでの相談先一覧

厚生労働省は「子どもや中高年の男性で増えていて、現在行っている電話やインターネットでの相談・支援をさらに進めるほか、関係省庁とも連携して対策を進めたい」としています。

相談できる人・場所:未成年の自殺念慮を防ぐ(調査結果)

 ある調査結果などから推察すると、自殺念慮を持つ子どもの心理的動因に、影響を及ぼす因子として「ストレスの高さ(家庭、学校、友人など)」、「進路などへの親との考え方の差異」、「親との会話の不足」、「家庭の生活レベル(貧困など)」、「相談できる友人の不在」、「学校担任との信頼関係の不足」などがあります。そのような中で、親自身が精神的に未成熟で日常的な児童虐待が生じている場合には、親と対話ができない状態で、虐待の心理影響によるストレスが強く、周囲に友だちや学級担任など相談できる人もいない事や、さらに経済的な貧困状態の家庭では家族全体の生活ストレスが強くなりがちで、その結果、子どもの自殺念慮が強く生じることになります。そのことから、未成年が自殺を思いとどまる最重要な鍵は、相談できる家族、友人、学校担任、ボランティア相談窓口などの、身近に「相談できる」存在です。

参考情報:公益社団法人 日本心理学会 学会誌「心理学研究 Vol.94号 No.2 June 2023 149ページ」 
     原著論文:Balanced Random Forest を用いた10代青年の自殺念慮の予測
     (奈良教育大学 石井 僚 氏)

【電話・SNS 無料相談窓口一覧】

(1)子ども向けの相談窓口
▽NPO法人「チャイルドライン支援センター」が行う「チャイルドライン」
(0120-99-7777)

▽文部科学省が行う「24時間子供SOSダイヤル」
(0120-0-78310)

▽法務省が行う「子どもの人権110番」
(0120-007-110)

(2)一般向け相談窓口(子ども相談も可能です)
▽NPO法人「自殺対策支援センターライフリンク」が行う「#いのちSOS」
(0120-061-338)

▽一般社団法人「社会的包摂サポートセンター」が行う「よりそいホットライン」
(0120-279-338)※岩手・宮城・福島からは(0120-279-226)

▽一般社団法人「日本いのちの電話連盟」が行う「いのちの電話」
(0120-783-556)

▽都道府県が実施している電話相談などに接続される「こころの健康相談統一ダイヤル」
(0570-064-556)

救急救命のワンちゃん


 子どもが不幸な結末を選択することを回避するために、親自身も子ども自身も他者に気軽に相談できる環境整備や、近隣住民などの周囲との関係維持が非常に重要だといえます。そして、その子ども達へのメンタルケアの方向性で、とくに心優しく従順な性格特性を持つ子へケアにおける重要なポイントは、「虐待をうけたあなた自身には何も問題がないこと」、むしろ「心優しい人格を持った周囲を気遣う素晴らしい子なのだ」ということを、その子に伝え、苦難を乗り越えることができるように、自分への「自己肯定感が回復できる」ような、サポートの関わりが重要となります。

優しくカウンセリングするカウンセラーの姿

参考書籍情報:Amazon書籍

親の虐待から避難する手順 著者:長谷川 裕通

虐待トラウマからの緊急脱出 著者:長谷川 裕通

(2)パワーのある子どもの虐待ケア

 比較的に強いパワーがある性格特性を持つ子の場合は、虐待する親にたいして反抗することができます。

虐待を拒否する少女の姿


 そして、その子が成長するにしたがって、自分の正当性を親にたいして自己主張することができるようになるため、非常識な親の虐待行為に立ち向かうことができる性格的な力強さがあります。
 その反面、その力強さは、ちょっとした意見の食い違いで虐待親と正面衝突することが多くなり、親にたいする暴力事件を生みだす危険性もあります。

虐待親に反論する少女


 また、常に親との意見が対立する場合において、周囲に自分を理解・共感してくれる家族・友人・担任教師などの相談相手がいない事が重なる場合や、さらには家庭の経済的な理由で自分が望む進路選択をできないなど貧困問題が存在していると、自分は社会全体から阻害されている不幸な存在だという認識が形成されてしまうことがあります。

 その結果、自分の不幸の源はすべて社会に責任があるのだという、社会憎悪の念が生まれることに結びつく恐れがあります。それによって、非行少年として反社会的な人格が形成されてしまう危険性が強くなります。

犯罪集団の活動風景


 この反社会的な人格形成を防くことができる心理的因子となり得るものが、親身になってくれる相談相手の存在です。それは、その子の困難な状況を「思いやり」の心で接し、その子の立場になって考えて「共感」してくれて、その子が持つ自己主張できる力強さは困難を乗り越えるパワーであり、素晴らしさを持った、個性の「多様性」だと受けとめてくれる、良き相談相手の存在です。そして、その力強さが正しい方向に発揮できるように、周囲がサポートすることによって、目の前の苦難を克服し、前向きに生き抜く力が強いという自信に結びつく自己肯定感を育てることに結びつきます。

カウンセリングの場面


 このような子は、家出という解決方法の選択することで、むしろ親との衝突を自ら避けようとするケースが多くなります。それは、一人で生きていくことを決意し、それを目指すパワーを持っているといえます。

家出する少年の姿


 この力強さの特性を持った子ども達が、未成年で家を飛び出した「トー横キッズ」達に比較的に多いタイプだと推察できます。このような力強さの特性を持ってはいるものの、虐待被害による精神的な心の傷を抱えた未成年の子ども達が、混とんとした大都会の危険なリスクに吸い込まれ、暗闇に落ち込まないように、愛情をもって接し、虐待ケアに取組むような周囲の支援が重要となります。


 以上のように、比較的に強い性格を持った少年少女への虐待ケアの方向性は、その生き抜く力強さを、理不尽で困難な現状を乗り越える力強さだと認識できるようにサポートしてあげることです。それにより、反社会的な方向にむかうのではなく、社会福祉制度などの社会改善にむけた活動などに、自らが考え選択する適切な方向に、自分自身のパワーを発揮できるように、支援してあげることが必要です。

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親の虐待から避難する手順 著者:長谷川 裕通

虐待トラウマからの緊急脱出 著者:長谷川 裕通

児童虐待が生まれる機能不全家族の回復支援

 自分の居場所がなく、家を飛び出して都会で放浪する、「トー横キッズ」たちのような、児童虐待のサバイバーたちに対する、適切な継続的な支援が必要です。「トー横キッズ」たちの多くが虐待する親から見放され、警察に捜索願も出されずに、都会で漂流していることが多いとのルポ報道があります。
 この虐待を生み出す親御さんを中心にした、家族の機能不全となっている状態が、虐待の根本原因です。その家族機能を回復させることが、子どもを虐待の被害者となることを防ぐことであり、再発防止の要の家族支援となります。

家出する娘を止めない虐待親の姿


 親から虐待され、見放された子ども達へのメンタルケアとあわせて、その虐待の根本原因といえる、我が子への虐待行為に走る親御さん自身が、非常識な虐待行為から抜け出し、少子高齢化の将来を担う大切な世代である我が子に「思いやり」をもって、我が子の考えと気持ちに寄り添い「共感する」態度で、子どもの個性である「多様性」を尊重する、常識的な子育てを「親業」として、適切な子育ての方法を学んでいただくことが必要です。


 今も、自分の居場所がなく、都会を放浪する現場では、「トー横キッズ」たちのような、児童虐待のサバイバーたちに対する、迅速で適切な支援が必要です。彼らが事件事故に巻き込まれないように、関連機関の職員の方々による見廻り活動や啓発活動、さらには警察の方々による児童相談所と連携した活動などがとても重要ですが、単に虐待親の元に強制送還して完了とされるのではなく、彼らを長期的な観点で、親御さんを含めた家族ぐるみをまとめて継続支援する、家族カウンセリングを中心とした支援が求められます。

家族カウンセリングを受ける家族たちの姿


 そのためには、苦悩の根本原因となっている、児童虐待の行為に走る親御さんたちへの法的介入を含め、虐待防止のための適切な養育方法の介入などの指導の必要性があることと、合わせて、親御さんの状況によっては、早急に里親制度などの代理親による養育を、基本的な保護支援策の方向性として、公的機関で早期に決定していただくことが、最適な家族支援となるケースも多いのではないかと考えられます。

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DV親の児童虐待 衝動抑制の手順 著者:長谷川 裕通

母親の児童虐待 制止と脱出手順 著者:長谷川 裕通

虐待する親御さんへの子育て「親業」の家族カウンセリングと社会課題

 日常的に我が子への虐待を繰り返す親御さん達へ、あるいは我が子を家に放置するネグレクト虐待で家に戻らない親御さん達へ、そして、子どもが家に帰らない事を心配しない親御さん達にお伝えします。もし、お子さんが家を飛び出している場合には、お子さんは多くの身の危険に曝されながら、「トー横キッズ」の一人として、危険な都会に漂流している恐れがあります。

 虐待は暴力だけでなく、言葉によるイヤミ、嫌がらせ、いつも子どもの欠点を指摘し続ける日常的な言葉がけ等も、「静かなる虐待」の心理的イジメとなる精神的虐待です。
 現在の、経済的にも先を見通せない厳しい社会情勢の中で、子育ての役割を担っている親御さんのご苦労は、とても大きなストレスを抱えることをお察しいたします。少子高齢化における子育ては、未来社会にむけて社会的に大きな意義をもつことです。

良いお父さんと幸せな子ども達


 この子育てにおける親御さん自身のストレスを軽減し、お子さんに適切に接するためのノウハウがあります。それは「親業」といわれるものです。是非とも、適切な親業を実践していただけるよう、心からお願い致します。

(1)親御さんに必要な子育て「親業」習得の家族カウンセリング

 少子高齢化の社会未来にとって大切な未成年の子ども達といえる、あなたのお子さんをしっかりと養育するという責務を果たしてくださるようお願いします。お子さんへの児童虐待の結果、虐待被害にとどまらず、さらに深刻な形でお子さんに対して、二重、三重の苦悩を与えています。家を飛び出して都会に漂流し、現代の闇の病巣に落とし込まれています。

大騒ぎする子ども達の姿


 お子さんにたいする言葉による心理的虐待、DVによる暴力的虐待、子どもへの性的虐待、子どもを放置して家に帰らない親御さんのネグレクト、それらの児童虐待が新たな、子ども達への社会問題を生み出している現実を認識していただき、お子さんへの関わりを改めていただくことが必要です。その為には、家族全員への心理カウンセリングといえる家族カウンセリングで、家族機能を回復させ、子育て機能を回復させることです。
 いま、居場所をなくして新宿という都会の広場の片隅で、酩酊状態になりながら、たむろする「トー横キッズ」たちの背中が、私たち社会に訴えかけています。

家族カウンセリングの場面


 虐待する親御さん自身が、その虐待から抜け出していただくために必要なことは、お子さんを大切に育てるための、「親業」といわれる子育て指南です。それは、国際社会が親御さんに求める、守るべき「子どもの権利」を認識していただき、お子さんを大切にする気持ちで、愛情のある子育てを実践するための方法です。それによって、将来の社会を担う宝として接して、子ども達を立派に育て上げる養育を目指していただくことができます。

 その一つとして、我が子が家を飛び出して都会で放浪しないように、その子にとって我が家が安らぎのある居場所とすることができるように、日常の家庭生活において、我が子が持つ、子供心の幼稚で素朴だけれど、追及したい領域への探求心を理解してあげることが必要です。それは、周囲からするとハラハラ・ドキドキする事が多いかもしれませんが、少しでも理解を示しながら、優しく見守ってあげて下さい。

自由に遊ぶ幼児の姿


 そして、子どもが社会的なルールに逸脱しないかぎり、楽しさを追及できるように、自主性をもって自由に決断できる配慮をしてあげて下さい。それは、その子にとって貴重な経験となって、新たな発見や発想に結び付きます。親の持つ古い価値観では、子ども達が生きる未来社会には適用することは難しくなります。子ども達が切り拓く未来社会では、親世代には思いつくことができない、優れたアイデアを子ども自身が生み出してくれます。
 親御さんが子どもに接する時、社会ルールを逸脱することがないように注意しながらも、子どもの自主性を重んじて、親の古い価値観を持った世代とは異なる、優れた遺伝子を持った新人類だと信じ、未来社会を切り拓くために親の頭脳を超えた才能が発揮できるように、関わることが必要です。

(2)虐待から抜け出すための家族支援への社会的課題

 そのためには、親御さん達への社会的支援が必要です。少子高齢化社会で、大切にすべき子ども達にたいする、年々増加する児童虐待への対策として、虐待する親御さんに対して、たとえ転居しても自治体が連携し、その養育状況を継続的に常時モニターできる制度や仕組みが求められます。閉ざされた家庭の中での、個別の不適切な養育方法を改めるよう直接的な介入指導ができる権限を行政がもてるような法整備、さらには子育ての適性に欠けると司法が判断した親には、親権停止措置および回復措置などの運用が可能となる法整備と仕組み検討などが求められます。

幸せな家族の祈念撮影の場面


 それらは、児童虐待防止の欧米先進諸国と同様な法整備であり、里親制度などによる代理親制度や代理的家庭の制度充実、保護児童が安らぎを得られない超過密で職員不足の児童相談所一時保護所を人道的シェルター機能への改善強化、などの社会的課題への取組みが求められます。
 虐待された子ども達が、幸いにも死を選択することなく、虐待サバイバーとなって生き延びたものの、危険な都会に引き寄せられる子ども達を助け出すことが必要です。そのために、その子ども達が自分の家では安らぎが得られない状態にある家庭の、根本原因となっている、家庭の機能不全を回復させるための手厚い個別支援が望まれます。

虐待防止を訴える少女

 
 昨年来、海外における「Me too ! 運動」などの人権運動の潮流と同様に、日本においても芸能界で隠されていた若者や女性にたいする性的虐待が次々と明るみに出てきたことや、同様にこれまで隠された企業における品質問題や不祥事、政界におけるコンプライアンス違反の問題などが大きく表面化しています。それらは、将来の持続可能で、健全で信頼できる社会システム構築に向けた、大きな社会変革のステージにあると考えられます。

環境保護運動の少女たちの姿


 これまで社会の裏側に隠されていた問題が次々と表側化したことで、社会自体が持つ自助機能によって健全な方向に社会全体のしくみが改善されるステージにあります。その中で同様に、児童虐待を発端とすることで生じる子ども達への危険な問題が噴出している状態だといえます。

幸せな親子たちの姿


 これからの社会の主役となる子ども達の未来に向けて、必要な社会変革のムーブメントが起きています。家族機能を回復させ、子どもの未来にむけ、愛情ある子育てに取組んでいただけるように、親御さんたちに、心からお願いします。

参考情報:長谷川メンタルヘルスケアセンターのカウンセリング領域と対処ヒント

参考書籍情報:Amazon書籍

育児困難からの緊急脱出の手順 著者:長谷川 裕通

貧困からの緊急脱出の手順 著者:長谷川 裕通

自分が侵害された権利を知るための「子どもの権利条約」と 「SDGs 目標」

 いま現在において、子どものあなた自身が、児童虐待の被害者となって都会を漂流するような、理不尽な状況にある場合には、そこから抜け出すために自分の人権侵害の状況を知ることが必要です。それは、虐待をうけて人権侵害されている自分の「現状」と国際社会が求める子どもの権利の「基準」とを比較チェックして、自分の理想と現実のギャップを知ることができます。

権利が侵害された悲しい子の姿


 それによって、いまの理不尽で過酷な自分の現状から抜け出すために、不足している自分の権利を知り、その人権を得る行動への第一歩を踏み出すことができます。

person marking check on opened book

 
 1989年に国連で採択された「子どもの権利条約」は、子どもの基本的人権を国際的に保障するために定められた条約であり、国際的な子どもを守るための基準で、日本も批准しています。そして、「SDGs:持続可能な開発目標」は、「地球上のだれひとり置き去りにしない」を目指して、2015年に国連で採択された2030年までに達成するための国際目標として、同様に日本政府も宣言しており「子どもの権利条約」に連動した具体的な関連政策を打ち出しています。

参考書籍情報(Amazon書籍サイト):世界中の子どもの権利をまもる30の方法: 誰一人置き去りにしない「認定NPO国際子ども権利センター 代表 甲斐田 万智子 氏著」

国際社会が求める基準「子どもの権利条約」

 「子どもの権利条約」は、18歳未満の児童(子ども)を権利をもつ主体と位置づけ、おとなと同様にひとりの人間としての人権を認めています。また同時に、おとなへと成長する過程において、子どもには年齢に応じた保護や配慮が必要な面もあるため、子どもならではの権利も定めています。

 子どもの権利を包括的に明示したこの条約は前文と本文54条からなり、子どもの生存・発達・保護・参加などに関わるさまざまな権利を具体的に定めています。

下記を確認することで、現在において、あなた自身の人権が侵害されている権利ギャップを確認することができます。

「子どもの権利条約」 第1~40条

第1条 子どもの定義 18歳になっていない人を子どもとします。

第2条 差別の禁止 すべての子どもは、みんな平等にこの条約にある権利をもっています。子どもは、国のちがいや、性のちがい、どのようなことばを使うか、どんな宗教を信じているか、どんな意見をもっているか、心やからだに障がいがあるかないか、お金持ちであるかないか、親がどういう人であるか、などによって差別されません。

第3条 子どもにもっともよいことを 子どもに関係のあることが決められ、行われるときには、子どもにもっともよいことは何かを第一に考えなければなりません。

第4条 国の義務 国は、この条約に書かれた権利を守るために、必要な法律を作ったり政策を実行したりしなければなりません。

第5条 親の指導を尊重 親(保護者)は、子どもの発達に応じて、適切な指導をします。国は、親の指導を尊重します。

第6条 生きる権利・育つ権利 すべての子どもは、生きる権利・育つ権利をもっています。

第7条 名前・国籍をもつ権利 子どもは、生まれたらすぐに登録(出生届など)されなければなりません。子どもは、名前や国籍をもち、できるかぎり親を知り、親に育ててもらう権利をもっています。

第8条 名前・国籍・家族関係が守られる権利 国は、子どもが、名前や国籍、家族の関係など、自分が自分であることを示すものをむやみにうばわれることのないように守らなくてはなりません。

第9条 親と引き離されない権利 子どもには、親と引き離されない権利があります。子どもにもっともよいという理由から、引き離されることも認められますが、その場合は、親と会ったり連絡したりすることができます。

第10条 別々の国にいる親と会える権利 国は、別々の国にいる親と子どもが会ったり、一緒にくらしたりするために、国を出入りできるよう配慮します。親がちがう国に住んでいても、子どもは親と連絡をとることができます。

第11条 よその国に連れさられない権利 国は、子どもが国の外へ連れさられたり、自分の国にもどれなくなったりしないようにします。

第12条 意見を表す権利 子どもは、自分に関係のあることについて自由に自分の意見を表す権利をもっています。その意見は、子どもの発達に応じて、じゅうぶん考慮されなければなりません。

第13条 表現の自由 子どもは、自由な方法でいろいろな情報や考えを伝える権利、知る権利をもっています。

第14条 思想・良心・宗教の自由 子どもは、思想・良心・宗教の自由についての権利をもっています。

第15条 結社・集会の自由 子どもは、ほかの人びとと一緒に団体をつくったり、集会を行ったりする権利をもっています。

第16条 プライバシー・名誉の保護 子どもは、自分や家族、住んでいるところ、電話やメールなどのプライバシーが守られます。また、他人から誇りを傷つけられない権利をもっています。

第17条 適切な情報の入手 子どもは、自分の成長に役立つ多くの情報を手に入れる権利をもっています。国は、本、新聞、テレビ、インターネットなどで、子どものためになる情報が多く提供されるようにすすめ、子どもによくない情報から子どもを守らなければなりません。

第18条 子どもの養育はまず親に責任 子どもを育てる責任は、まずその両親(保護者)にあります。国はその手助けをします。

第19条 あらゆる暴力からの保護 どんなかたちであれ、子どもが暴力をふるわれたり、不当な扱いなどを受けたりすることがないように、国は子どもを守らなければなりません。

第20条 家庭を奪われた子どもの保護 家庭を奪われた子どもや、その家庭環境にとどまることが子どもにとってよくないと判断され、家庭にいることができなくなった子どもは、かわりの保護者や家庭を用意してもらうなど、国から守ってもらうことができます。

第21条 養子縁組 子どもを養子にする場合には、その子どもにとって、もっともよいことを考え、その子どもや新しい親(保護者)のことなどをしっかり調べたうえで、国や公の機関だけが養子縁組を認めることができます。

第22条 難民の子ども 自分の国の政府からのはく害をのがれ、難民となった子どもは、のがれた先の国で守られ、援助を受けることができます。

第23条 障がいのある子ども 心やからだに障がいがある子どもは、尊厳が守られ、自立し、社会に参加しながら生活できるよう、教育や訓練、保健サービスなどを受ける権利をもっています。

第24条 健康・医療への権利 子どもは、健康でいられ、必要な医療や保健サービスを受ける権利をもっています。

第25条 施設に入っている子ども 施設に入っている子どもは、その扱いがその子どもにとってよいものであるかどうかを定期的に調べてもらう権利をもっています。

第26条 社会保障を受ける権利 子どもは、生活していくのにじゅうぶんなお金がないときには、国からお金の支給などを受ける権利をもっています。

第27条 生活水準の確保 子どもは、心やからだがすこやかに成長できるような生活を送る権利をもっています。親(保護者)はそのための第一の責任者ですが、必要なときは、食べるものや着るもの、住むところなどについて、国が手助けします。

第28条 教育を受ける権利 子どもは教育を受ける権利をもっています。国は、すべての子どもが小学校に行けるようにしなければなりません。さらに上の学校に進みたいときには、みんなにそのチャンスが与えられなければなりません。学校のきまりは、子どもの尊厳が守られるという考え方からはずれるものであってはなりません。

第29条 教育の目的 教育は、子どもが自分のもっている能力を最大限のばし、人権や平和、環境を守ることなどを学ぶためのものです。

第30条 少数民族・先住民の子ども 少数民族の子どもや、もとからその土地に住んでいる人びとの子どもは、その民族の文化や宗教、ことばをもつ権利をもっています。

第31条 休み、遊ぶ権利 子どもは、休んだり、遊んだり、文化芸術活動に参加したりする権利をもっています。

第32条 経済的搾取・有害な労働からの保護 子どもは、むりやり働かされたり、そのために教育を受けられなくなったり、心やからだによくない仕事をさせられたりしないように守られる権利をもっています。

第33条 麻薬・覚せい剤などからの保護 国は、子どもが麻薬や覚せい剤などを売ったり買ったり、使ったりすることにまきこまれないように守らなければなりません。

第34条 性的搾取からの保護 国は、子どもが児童ポルノや児童買春などに利用されたり、性的な虐待を受けたりすることのないように守らなければなりません。

第35条 誘拐・売買からの保護 国は、子どもが誘拐されたり、売り買いされたりすることのないように守らなければなりません。

第36条 あらゆる搾取からの保護 国は、どんなかたちでも、子どもの幸せをうばって利益を得るようなことから子どもを守らなければなりません。

第37条 拷問・死刑の禁止 どんな子どもに対しても、拷問や人間的でないなどの扱いをしてはなりません。また、子どもを死刑にしたり、死ぬまで刑務所に入れたりすることは許されません。もし、罪を犯してたいほされても、尊厳が守られ年れいにあった扱いを受ける権利をもっています。

第38条 戦争からの保護 国は、15歳にならない子どもを軍隊に参加させないようにします。また、戦争にまきこまれた子どもを守るために、できることはすべてしなければなりません。

第39条 被害にあった子どもの回復と社会復帰 虐待、人間的でない扱い、戦争などの被害にあった子どもは、心やからだの傷をなおし、社会にもどれるように支援を受けることができます。

第40条 子どもに関する司法 罪を犯したとされた子どもは、ほかの人の人権の大切さを学び、社会にもどったとき自分自身の役割をしっかり果たせるようになることを考えて、扱われる権利をもっています。

貧困地域で汚れた水で食器を洗う少女の姿


①参考情報:unicef 子どもの権利条約全文

②参考情報:unicef ニューヨーク本部HP

③参考情報:日本ユニセフ協会HP

※ユニセフ(UNICEF:国連児童基金)とは、すべての子どもの命と権利を守るため、 支援の届きにくい子どもたちに、約190の国と地域で活動しています。保健、栄養、水と衛生、教育、暴力や搾取からの保護、HIV/エイズ、緊急支援、 アドボカシーなどの支援活動を実施し、その活動資金は、すべて個人や企業・団 体・各国政府からの募金や任意拠出金でまかなわれています。

国際社会が目指す子ども関連の開発目標 (SDGs)

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、「誰一人取り残さない(leave no one behind)」持続可能でよりよい社会の実現を目指す世界共通の目標です。2015年の国連サミットにおいて全ての加盟国が合意した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中で掲げられました。2030年を達成年限とし、17のゴール(目標)と169のターゲット(詳細目標値)から構成されています。子どもの権利条約と連動した目標領域、児童にたいする質の高い教育を受けられるようにすること、児童にたいする奴隷制・人身売買・児童労働を無くすこと、児童への体罰やあらゆる形の暴力・搾取・取引を無くすこと、などが目標設定されており、子どもの権利をまもるための国際的目標が掲げられ、日本政府も宣言をしており、いくつもの政策方針が打ち出されています。児童虐待防止に関するゴールとターゲットを下記に列記します。

SDGsのマーク


下記を確認することで、現在において、あなた自身の人権が侵害されている権利ギャップを確認することができます。

SDGs:持続可能な開発目標

目標1【貧困】あらゆる場所あらゆる形態の貧困を終わらせる
1.2 2030年までに貧困状態にある子どもの割合を半分に減らす。

目標2【飢餓】飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養の改善を実現し、持続可能な農業を促進する
2.1 2030年までに飢餓をなくし、すべての人(子どもを含む)が一年中栄養のある食事を十分得られるようにする。

目標3【保健】あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
3.7 2030年までに性と生殖に関する健康を守るために、すべての人(子どもを含む)が情報やサービスを得られるようにする。
3.8 すべての人(子どもを含む)に質の高い保健サービスが受けられるようにする。

目標4【教育】すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する
4.1 2030年までにすべての子どもが男女の区別なく、無償で質の高い初等・中等教育を受けられるようにする。
4.7 2030年までに教育を通して、人権、男女平等、平和、非暴力、文化多様性など持続可能な開発を促進できる知識とスキルを身に付けられるようにする。

目標5【ジェンダー】ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う
5.2 人身売買、性的搾取など女性・女子にたいするあらゆる形態の暴力をなくす。

目標8【経済成長と雇用】包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
8.7 強制労働をなくし、奴隷制と人身売買を終わらせ、子ども兵士の使用を含む最悪の形態の児童労働を含む、児童労働を2025年までになくす。

目標11 【持続可能な都市】包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
11.7 子どもや障害者を含むすべての人がハラスメントを受けることなく利用できる公共スペースを提供する。

目標16【平和】持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
16.2 子どもに対する虐待、搾取、取引、およびあらゆる形態の暴力をなくす。

①参考情報:外務省サイト:SDGsパンフレット

②参考情報:SDGsプラットフォーム(外務省)

子ども達が安全安心な「つながり」を得られる、周囲の継続的な支援が必要

 守られるべき「子どもの権利」と「SDGS:持続可能な開発目標」の各項目は、子ども達が未来に大きく羽ばたけるような、安全安心な社会を築くために、国際社会が守ろうとしている子ども達の人権です。それは、世界中の国々が賛同した子ども達の守るべき権利であり、国際基準のレベルです。多くの機関やNPOをはじめ、多くの人達が、子どものあなた達を守ろうとしています。活動しています。あなたが遭遇している困難を乗り越えられるように、「思いやり」のある心で、あなたの困難な状況に共感し、あなたの人となりを個性の多様性だと認めてくれて、支援してくれる人達がいます。安心できる安全な「つながり」を確保し、心の「絆」を結ぶために、あなたへの「思いやり」にあふれた、彼らにアクセスしてください。

慈善活動の人の姿


 あなた自身に、どんな「子どもの権利」があるのか詳細情報を得るために、インターネットでヒントになる情報を探し出してください。そして、その詳細情報を調べる一歩を踏み出してください。例えば、各都市に開かれた公共図書館があります。まずはそこで、さらに詳細の情報に出会うことができます。そこでは、あなたを導く書籍に出会うこともできます。そして、さらに詳しく書籍から情報を得て下さい。公共の図書館には、にいつでもアクセスできる大量の書籍情報があり、一年じゅう快適な空間をいつでも利用できます。

図書館で調べものをする少女たち


 そして多くの情報の中から、あなたを導き、あなた助けてくれる情報を入手してください。そして、現在の苦境から抜け出すために、あなたにとって本当に必要な「絆」となります。それは、あなたを正しい方向に導くための、あなた自身を信じて、あなたにとって安全で安らぎが得られる「つながり」を求める行動となります。

参考情報: 新宿区立図書館ホームページ

慈善団体の活動の姿


 この世界には、あなたを助けてくれる人たちが必ず存在しています。けっして諦めることなく、あなたを苦悩から救い出してくれる安全な「つながり」にアクセスしてください。

慈善団体の活動の様子

参考情報:

①子どもの相談窓口一覧:電話やSNSでの相談先一覧

公益社団法人 日本駆け込み寺ホームページ(新宿歌舞伎町)

 あなたが苦悩するその姿を、誰かが必ず見守ってくれています。時間を越えた秩序と法則によって動くこの大宇宙の自然界には、必ずあなたを助けてくれる存在が身近な場所にいます。この社会では「だれひとり置き去りにしない」ことを目指して活動する多くの人が存在しており、誰かが必ずあなたを導いてくれます。

あなたを助けてくれる存在がいる宇宙


 未来の社会を担う、子ども達の存在は、新しい社会を切り開く、大切な存在です。必ず安全で安らぎのある場所と時間にあなたを導いてくれる、正しいサポートの絆にめぐり会うことができます。けっして、あきらめることなく、苦難に満ちた状況から脱するために、大切な時間を有効に活用し、自分自身の将来と未来社会のために、少しでも前に動き出すための行動の一歩を踏み出してください。

あなたを見守る宇宙を眺める少年たちの姿


 そして、周囲の大人の方々にお願いします。都会でさまよい漂流している児童虐待の被害者であり、困難に直面してはいるけれど、彼らの開かれた光り輝く幸せな未来に向けてサポートをしてください。未成年の彼らが一歩を踏み出せるように、彼らが直面している困難な状況に「思いやり」と「共感」の心で寄り添い、彼らを虐待サバイバーとして持つ力強い個性を「多様性」と信じて、彼らに対する周囲の方々の温かな継続的な支援を心から願いします。

参考書籍情報:Amazon書籍

児童虐待 日本の現状と課題 著者:長谷川 裕通

子育て家族支援ご近所マニュアル 著者:長谷川 裕通

長谷川メンタルヘルスケアセンター
代表 長谷川 裕通

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