幼少期から続く心理的虐待がつくる「8050問題」家族に支援を!

お誕生日会の子ども達

我が子を「社会的な引きこもり」に追いやる心理的虐待を続ける高齢の親御さん達

 従来から、抑うつ傾向が強いなどの精神疾患を抱えるメンタル不調の背景には、幼少期にうけた親からの児童虐待による心理的影響といえるケースが多くあります。それは、メンタル不調の多くが幼少期の児童虐待によって引き起こされることを意味しています。さらには、子どもが成人した後も親の心理的虐待が継続している場合には、その影響はより深刻となります。それにより、子どもの未来が閉ざされ、子どもを不幸に陥れ、社会に羽ばたく機会を奪い去ることになります。虐待された子どもは、自分を否定的にとらえることで、未来社会を切り拓くパワーを無くしてしまいます。我が子への日常的な何気ない言葉による心理的虐待は、子どもの積極的な社会参加の自立心を消失させ「社会的な引きこもり」を生み出す結果となっています。

未来社会を切り拓く主人公となる子ども達の姿


 児童虐待傾向の関わりを示す親御さんの特徴は、偏狭な固定観念や古い価値観を子どもに押し付ける傾向が強く、周囲の声に耳を傾けることはなく、自分の考えが世間一般から大きく逸脱していることを認識することはありません。むしろ、自分の考えが最良であるという認識が、非常識な心理的虐待の言動の背景に存在しています。そのため、子どもの考えを常に否定し、子どもを美点凝視で褒めることはなく、常に子どもの行動や考えにたいして、批判的な視点で問題指摘することが多くなります。その結果、我が子の自尊心と自己効力感を奪い去り、「社会的な引きこもり」状態に追いやることになります。
 このような虐待的な関わりとなる、多くの親御さんにはパーソナリティ障害の傾向があり、子どもの望みを無視したり、現代社会には通用しない古い価値観や固定観念に基づく考えを押し付けたり、などの関わり方に特徴があります。その結果、親が80歳を超えて、子どもは50歳で社会的引きこもり状態となり、健康面においても経済面においても親子ともに共倒れの危険性に直面するリスクが高くなる状況に至ります。厚生労働省の2019年発表によると、中高年の「引きこもり」状態の人数は60万人を超えており、その他の年代を含めると100万人規模といわれており、働く世代が不足している少子高齢化時代において、今後はさらに「9060問題」として問題が深刻さが増しており、大きな社会問題として懸念されています。

参考情報
① 厚生労働省サイト:引きこもり支援情報(8050問題)

② 8050問題とは:(ウィキベテア百科事典):

子ども達のお誕生日会の場面

 
 これまでの、長谷川メンタルヘルスケアセンターにおける長期メンタル不調のご相談においても、幼少期からの生育歴を丹念に時間をかけて振り返ることで、「これまでは、親の関わり方は普通だと認識していたが、世間一般から大きくズレていることに気がついた」という方々が多くいます。それは幸いにも心理カウンセリングで、メンタル不調から脱するための「根本的原因のストレス源」が虐待的な親の関わりだった、ということが明確になり、メンタルケアの方向性と目標を明確にすることができたといえます。

若者たちの楽しいお誕生日会の場面

 

 心理カウンセリングでは、メンタル不調の問題といえる「ストレス源の特定とケアの方向性」を明確にすることで、メンタルケアに向けた第一歩を踏み出すことができます。これまで、幼少期から継続された親御さんからの暴力的、心理的、ネグレクト的、等のあらゆる児童虐待といえる非常識な関わりで、親への恐怖感、見捨てられ感など、恐怖と不安のストレスを抱えながら生活した結果、健全な精神的発達を阻害されてきたといえます。その事実を認識し、対処するための対応スキルを獲得し、自己効力感を高め、自分の素晴らしさを再認識するメンタルケアによって、自信にあふれた自分を取り戻すことができます。

参考情報:長谷川メンタルヘルスケアセンターの紹介(心理相談の領域とケア手法

子どもが成人しても続く心理的虐待の精神的ダメージ

 古い価値観を持った親御さんは、子どもと意見が対立することが多くなります。その結果として生じる、子どもの発達を阻害する心理的影響は、その子ども本人の性格特性のタイプによって大きく異なります。心理的虐待をうけた子どもや成人への虐待ケアにおいては、本人の性格特性に応じた的確なケアサポートが必要となります。虐待を受けた本人にとっても、カウンセラー側にとって、特徴的な2つの性格特性のタイプに応じたケアのポイントを認識した心理カウンセリングが必要となります。

頑固な高齢者の表情


(1)「自立型反発タイプ」の子どもの場合の心理的影響と支援

 その一つのタイプとして、親の理不尽な言葉に強く反発できる力強い性格特性を持った子どもの場合には、早い段階で家を飛び出して一人での生活を目指す「自立型反発タイプ」です。このタイプの子どもは、幸いにも自分を守るために、親の理不尽な意見に反抗し、親の古い価値観や時代遅れの固定観念の問題点を指摘することができます。しかし、そのような自分自身を守る力強さがある反面、家を飛び出して無鉄砲な行動にでる危険性もあります。また、周囲から適切な相談・支援が得られない場合には、非行に走る危険性や、自分の不幸の源は社会にあるという反社会的な観念が強くなる場合は、事件や問題を招く危険性があります。そのため、適切な相談ができる身近な友人や、確実な導きができる確かな活動団体のサポートなどが重要です。そして、本人が、自分自身の困難を切り拓く力強さを認識できるようにサポートし、その力強さを自分自身の未来に向けて、さらには社会問題を改善するような方向で、その力強さを発揮できるように支援することが心理カウンセリングのポイントです。

(2)「心優しい従順タイプ」の子どもの場合の心理的影響と支援

 他方のタイプは、優しく従順な性格特性の子どものタイプです。そのような子どもの場合には、幼少期から続く親の理不尽な関わりにたいして、成人しても耐えながら、親の言いつけを守る「心優しい従順タイプ」です。
 そして、この従順タイプの子どもの心理的な影響は特に問題が大きくなり、一生涯にわたり子どもを不幸に突き落とすことになります。それは、子どもの自主性や自信を消失させる親の理不尽な言動、さらには日常的なイヤミ言葉で子どもが抱える問題への非常識な親の誹謗中傷的な言動を繰り返す心理的虐待です。そして、子どもが成人しても継続されることで、抑うつ的な状態や精神的疾患に至ることになります。その結果、子どもは自分自身を否定的にとらえることになり、自己効力感が低く、社会生活でポジティブな考えで困難に立ち向かう力が消失してしまいます。それは、社会不安の傾向や社会的引きこもり状態に至る危険性が強くなります。また、さらには親の自分への関わりは、自分が悪い子だからという考えが固定化し、自分は生きる価値がないと思い込んでしまうことで、自分さえいなければ家族は幸せになるという考えの、自殺念慮を抱きやすい傾向が強くなります。
  

児童虐待の場面


 このタイプの子どもへの支援のポイントは、メンタル不調の原因は、世間一般から逸脱した親の養育態度に起因するものであり、児童虐待の被害者であることを認識できるようにサポートし、自分は何も悪くなく、むしろ素晴らしい優しさのある人格を持ってることを自覚し、自分自身の才能を信じて、自分に自信をもって、自分のワクワクする方向を探し出し、それに向かって自分の未来を切り開けることを認識できるようにサポートする虐待ケアが必要です。

 我が子への心理的な児童虐待を防ぐためには、虐待する親自体の人間的な自己成長や精神的な成長が必要です。そのため、親自身の心の成長がない限り、我が子にたいする虐待的な関わりは続き、親自身が高齢化しても、子どもに対して一生涯にわたり虐待が継続されてしまうことになります。

参考書籍の紹介:
家庭の児童虐待 緊急脱出の手順

虐待トラウマからの緊急脱出

悲しい心理的虐待の遭遇場面(街中の食品スーパーで見かけた親子の様子)

 ある日、私が仕事の合間に、遅い昼食のお弁当を買い求めるため、街の食品スーパーのお弁当コーナーに出かけた時の出来事です。どれもこれもおいしそうなお弁当ばかりで、どのお弁当にするかを迷っていた時に見かけた、ご高齢のお父様とそのお嬢さんの様子です。


 そのお弁当売り場で、現役をリタイアされて年金生活をされていると思われる父親が、40歳くらいのお嬢さんを叱りつけている場面に遭遇しました。お嬢さんは凍り付いたように下を向いたまま、お父様のお説教を黙って聞いている様子で、自分が食べたいと思ってショッピングカートに入れた「カレー弁当」を父親に反対された様子でした。そのため、そのお弁当のパッケージを、しぶしぶ自分でショッピングカートから取り出して陳列棚にもどす場面でした。多くの食材を買い物されている状況から、昼食費に困っている様子ではなく、さらには食事制限中とも思えない普通の体型のお嬢さんでした。それは、お菓子をねだる小さな幼児にお説教して叱りつけているようで、お嬢さんのカレーを食べたいという、ささやかな望みが父親に反対されたことで、悲しそうなお嬢さんの表情が脳裏から離れず、ともて心配になってしまいました。

幼少期から続く高齢親の心理的虐待が「8050問題」を生み出す

 それは日常の親子関係が垣間見える場面でした。周囲からは判らない色々な事情があるのだとは思いますが、お嬢さんの様子は明らかに、幼少期から父親による日常的な心理的虐待を推察させる印象的な光景でした。成人の女性が下を向いたまま高齢の父親にお説教され、それに黙って耐えている光景が頭から離れす、そのお嬢さんの事が気がかりで、とても心配になったことを記憶しています。


 平日の昼間に親子でのお買い物、そのお嬢さんは、お勤めをしていないのか、今日はお休みなのか、もし彼女が働いていて、自分に収入があるのであれば、食べたいカレー弁当を親に反対されて、ショッピングカートから取り出して、元に戻すことはないと思います。また、お見受けしたところ、お二人の身なりや着衣状況からは、貧困状態にあるとは思われませんし、彼女の体型や肌の様子からは、なにか大変な疾病の療養状態にあるとは思えず、あるいは、もし社会的な引きこもり状態で、買い物は楽しみにしている外出ではないかと、ついつい勝手な思いを巡らせてしまいました。そして、現在は父親の年金暮らしのお世話になっているため、親の意見にも反対できずに、自由にお弁当を選ぶことができない状態にあるのではないかと思われた次第です。

買物で子どもを叱りつける頑固な父親の姿


 単に通りすがりの者ではありますが、成人したお嬢さんのカレーのお弁当を食べたいという、ささやかな意思を無視するような、お父様の関わりが改善されることを心から願うばかりです。それには、お父様の彼女にたいする「思いやり」のある心で、彼女の苦しい心に「共感」し、彼女の個性を「多様性」と認めてあげて、素晴らしい才能を引き出してあげる関わりが実現し、楽しい家族としての団らんを取り戻すことができ、楽しい家族でのショッピングで、彼女が食べたいと思うお弁当を自由に選択できるようになることを、心からお祈りしています。

楽しくお買い物をする家族の姿

子どもには、自己効力感を高める心理カウンセリングが必要

 これまでの長谷川メンタルヘルスケアセンターにおける長期メンタル不調の心理カウンセリングにおいて、幼少期からの生育歴を丹念に時間をかけて振り返る中で、親の関わり方が、世間一般からズレていること自体が根本的な問題だったのだ、ということに気がつくクライアントの方々が多くいます。そして「これまでの長い間、クリニックのお薬を服用する投薬治療を中心に療養してきたけれど、心理カウンセリングで自分史の過去を整理できたことで、親の関わり方の異質性を改めて認識できた」というコメントを残されます。それは、投薬治療ではストレスの根本原因を改善することはできなかったけれど、幸いにも心理カウンセリングで、メンタル不調から脱するための「根本的原因のストレス源」が明確になったといえます。それにより、そのストレス軽減のために必要な対処方法としての「防衛コミュニケーション・スキルを獲得する」というメンタルケアの方向性とゴールを明確にすることができたことで、自分自身の心に新たな導きの光が差し込んできた瞬間です。その方向性とゴールが明確になったことで、これまでの暗中模索の状態を、抜け出せそうな気持になり、「気分がとても楽になった」と言われる方々が多くいます。

虐待ケアの心理カウンセリング場面


 心理カウンセリングで、メンタル不調の問題といえる「ストレス源の特定とケアの方向性」を明確にすることは、メンタルケアに向けた第一歩を踏み出すことだといえます。これまで、幼少期から継続された親御さんからの暴力的、心理的、ネグレクト的などの理不尽な関わりによって、子どもの意思と尊厳が無視され続けてきたといえます。あらゆる児童虐待といえる非常識な関わりで、親への恐怖感、見捨てられ感など、不安と恐怖におびえながら、過剰ストレスを抱えて生活してきた結果、快活で喜びに満ちた健全な精神発達を阻害されてきたといます。

person sitting on cliff raising up both hands


 心理カウンセリングで、その事実を認識し、親の非常識な関わりに対処・防衛するためのコミュニケーションスキルを獲得することで、自己効力感を高め、自分の素晴らしさを再認識することができます。そして、メンタルケアで自信にあふれた自分を取り戻すことができます。この虐待ケアの心理カウンセリングは、蓄積された虐待ストレスから抜け出し、ご自身の未来を切り開く、大きな第一歩を踏み出すことを実現します。

参考情報(長谷川メンタルヘルスケアセンター):虐待体験による心理的ダメージとトラウマケア手法

虐待親には、家族機能を回復させる心理カウンセリングが必要

 子どもの考えを全て否定し、子どもの持つ人権と尊厳を無視する、心理的虐待傾向の強い親御さんにたいしては、自分自身の古い固定概念や価値観を見直し、我が子に「思いやり」と子どもの苦しい現状に理解し「共感」し、そして、我が子は未来に立ち向かうあたらな発想とアイデアを生み出す個性を持った「多様性」のある新人類だと信じることができる、親としての人間的な成長と人格形成を促す関わりが必要です。それには、親御さんが心理的な虐待的な関わりから抜け出すために、心理カウンセリングで家族機能を回復させることを目標にした関わりが求められます。

家族機能回復カウンセリング場面


 家族機能を回復させるための、親御さんにたいする心理カウンセリングで、本来の家族が持つお互いの個性を尊敬しあい、安らぎのある一家団らんの時間を楽しく過ごすことが可能となります。そして、家族全員にとって、家庭そのものが、疲れを癒す場所として機能し、家族それぞれの社会生活で、いろんな困難にたとえ遭遇したとしても、その苦難を乗り越えられるように、明日への活力を充電できる場所して、家庭を正常に機能させることができます。

幸せな家族の食事風景


 家族機能回復の心理カウンセリングで、親御さんが自分自身の人間性をさらに成長するために、年齢がいくつになっても一生涯をかけて豊かな人格形成を目指していただくことが必要です。その人間性の向上によって、家族と共に素敵な時間を作りだすことができます。そして、新たな世代のお子さんたちが、斬新なアイデアと新たな発想に満ちた柔軟な思考力を持って、新人類の多様性ある個性を存分に発揮してくれると信じてください。現代社会の混沌とした不確実性のある未来社会を、夢と希望に向かって切り開いてくれます。

家族のお誕生日会の場面

 
 家族全員にとって、安らぎのある時間を過ごせる家庭づくりを目指して、お子さんたちが持つ、新たな世代の可能性を信じることは、高齢化する親御さんたち自身にとっても、親御さんと同世代の素敵な仲間たちと、楽しみを分かち合える幸せな老後の時間を共有する心の余裕が得られます。
 そして、家族に優しく見守られながら、いつまでも幸せな人生を、同世代の仲間たちと一緒に楽しく過ごしていただけることを、心からお祈りしています。

長谷川メンタルヘルスケアセンター

代表 長谷川 裕通